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アザレア室内合奏団演奏会

音楽監督/辺見康孝
ソリスト/尾崎浩之Trumpet
     新田恵理子Organ& Cembalo

2023年5月14日(日)13:45〜 倉吉未来中心大ホール 700円


 過去の演奏のご紹介

アルビノーニ/トランペット協奏曲ニ長調 尾崎浩之Tp(2017年)
(mp3ファイル 3.82MB 4分10秒)


第一部
□バッハ/G線上のアリア
□リヒター/トランペット協奏曲(尾崎浩之Trumpet)
□アルビノーニ/弦楽とオルガンのためのアダージョ ト短調(新田恵理子Organ)
□モーツァルト/ディヴェルティメント ニ長調K136

 
第2部
□テレマン/トランペット協奏曲ニ長調(尾崎浩之Trumpet) (新田恵理子 Cembalo)
□グリーグ/ホルベルク組曲作品40

 





■ソリスト・プロフィール

【Tranpet】

尾崎浩之
(おさき ひろゆき)

 国立音楽大学卒業。同校より矢田部賞を受賞。読売新人演奏会、ヤマハ金管新人演奏会に出演。卒業後は、フリーランス奏者として、オーケストラ、吹奏楽などの客演や、ソロや室内楽、ミュージカルやスタジオワークなどの活動を行う。トランペットを田中みつとし、北村源三、熊谷仁士の各氏に師事。TADウインドシンフォニー、金管五重奏ブラスファンタジスタのメンバー。倉吉市出身。アザレア音楽祭への出演は2017年以来三度目となります。

【Organ& Cembalo】

新田恵理子
(にった えりこ)

 武蔵野音楽大学音楽学部器楽科ピアノ専攻卒業
 ピアノを故西岡光夫、長井充、徳川愛子、福井直敬、西川秀人の各氏に師事する。
 ソロリサイタル、室内楽、声楽・器楽の伴奏など、各地で幅広い演奏活動を行なっている。内外のオーケストラとの共演も数多く、そのうちザルツブルク室内オーケストラ、下北山弦楽オーケストラとのライブ録音がカウベルホールよりCDリリースされている。後進の指導にも力を注いでいる。
 (一社)全日本ピアノ指導者協会正会員、同鳥取県支部長、鳥取の芸術宅配便アーティスト、鳥取オペラ協会ピアニスト、ハーモニッシェの会主宰。

曲目解説

山本喜三のこと
 鳥取県在住の作曲家。1930年鳥取県湯梨浜町高辻に生まれる。鳥取工業学校電気科卒業という経歴でありながら、音楽理論・実技・教員免許取得を独学した才能豊かな音楽家である。鳥取県の中学校で、音楽教師を務めながら精力的に作曲活動をおこなった。とくに、日本音楽の独自性を個性豊かに表現したリコーダー合奏曲では、全国的な注目を集め、レコード「悔過」がリリースされた。また、音楽作品の多さは膨大であり、その作品群は山本喜三の音楽として冊子10巻にわたって収録されている。 初期のアザレア音楽祭の事務局長を20年間務めるなど、様々な文化活動に邁進し、多くの音楽家を育てた教育者としての評価も高い。

「アザレアの歌」のこと
 アザレア音楽祭の始まった頃、児童文学者の山下清三氏の提案で、音楽祭のテーマ音楽を創ることになった。山下清三氏が、ほとんど即興で歌詞を書き、当時音楽祭事務局長であった山本喜三氏が曲をつけたものが原曲である。かつて、音楽祭に参加するソリストたちは、コンサートのはじめに「アザレアの歌」を演奏していた。ソリストに合わせて、各種バージョンに編曲されているが、今回の曲はオープニング・コンサート用に弦楽合奏にアレンジされたものであり、美しい変奏をもつ魅力的な音楽に仕上がっている。
 

バッハのこと

 ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(独: 1685年- 1750年)は、ドイツの作曲家・オルガニストです。バロック音楽の重要な作曲家の一人で、鍵盤楽器の演奏家としても高名であり、当時から即興演奏の大家として知られていました。バッハはバロック音楽の最後尾に位置する作曲家であり、西洋音楽の源流と評価され音楽の基礎を構築した作曲家と言われています。バッハ一族は音楽家の家系であり、数多くの音楽家を輩出しています。中でもヨハン・ゼバスティアン・バッハはその功績の大きさから「大バッハ」と敬称されています。
バッハ作曲 「G線上のアリア」

 「G線上のアリア」は、ヨハン・ゼバスティアン・バッハが作曲した『管弦楽組曲第3番ニ長調 BWV1068』の第2曲「エール (Air)」を、ドイツのヴァイオリニストであるアウグスト・ウィルヘルミがピアノ伴奏付きのヴァイオリン独奏のために編曲したものの通称であり、その後、様々に編曲されています。そもそも、「G線上のアリア」という通称は、編曲に際してニ長調からハ長調への移調を行ったため、ヴァイオリンの4本ある弦のうち最低音の弦、G線のみで演奏できることに由来して命名されています。現在では、原曲である管弦楽版やパイプオルガン版などで演奏されますが、今回は、弦楽合奏版(編曲)で演奏されます。

リヒターのこと

 フランツ・クサヴァー・リヒター(1709年−1789年)は、18世紀の作曲家。マンハイム楽派(18世紀のドイツ南西部マンハイムにあった、宮廷楽団を中心に活躍した作曲家達)の最も重要な代表者の一人。1740年から1747年まで、ルデックの宮廷に副楽長として仕官した頃に、パリで6つの交響曲が上演されたりしている。1769年にストラスブール大聖堂の教会楽長に就任している。リヒターの作品は、バロック音楽の様式的特徴が顕著にみられます。

トランペット協奏曲ニ長調のこと

 フランツ・クサヴァー・リヒター 「トランペット協奏曲」ニ長調 リヒターが残した協奏曲の中で最も知られている作品。かなりのハイトーンを要求される難曲です。アレグロ・モデラート、アンダンテ、アレグロの3楽章からなるバロック協奏曲の様式に沿って書かれています。
I. Allegro moderato
II. Andante
III. Allegro


アルビノーニのこと

 トマゾ・ジョヴァンニ・アルビノーニ(伊:1671年−1751年)はヴィヴァルディと同時代のイタリアの作曲家です。家柄が裕福だったため生活には困らず、パトロンもなしに存分に作曲に打ち込んだようです。バッハもフーガの主題にアルビノーニの旋律を用いるなど、実力は認められるところでオペラを中心に多数の作品を残しました。しかし、アルビノーニの作品の多くは第二次大戦の戦火で消失されています。その焼け跡から発見されたスケッチに、音楽研究家のレモ・ジャゾットが大幅に補筆、編曲をほどこしたのがこの「アルビノーニのアダージョ」であると言われています。未だにアルビノーニによる自筆譜は一切公表されておらず、現在では完全なジャゾットによる作となっているようです。

弦楽とオルガンのためのアダージョ ト短調

『アダージョ ト短調』は、弦楽合奏とオルガンのための楽曲ですが、弦楽合奏のみでも、チェロやヴァイオリン独奏版でも演奏されています。この曲は、1958年に初めて出版されています。今回は、倉吉未来中心が保持している小型パイプオルガンを演奏していただき、弦楽との絶妙なハーモニーを楽しんでいただきます。




モーツァルトのこと
 天才と称されるヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(墺:1756年−1791年)は、最初、父を通してヨーロッパで流行した作曲家たちの様式を、チェンバロ曲で学んでいます。その後、クリスティアン・バッハの影響を受けていたり、ハイドンとゼバスティアン・バッハの影響も強いのです。
モーツァルトの作品は、ほとんどが長調で、装飾音が多く軽快で優美な曲で聴衆に愛されています。その作品たちは、明るく華やかな作品が多いのです。これは当時の音楽の流行を反映したもので、ロココ様式(美術史用語で、バロックに続く時代の美術様式を指す)あるいはギャラント様式(1770年代頃に流行した音楽様式で、バロック音楽の複雑さから、古典派音楽の明晰さへと向かう中に登場した。バロック様式のけばけばしさへの反発であり、より素朴で、飾り立てず、流麗な旋律が見られる)と呼ばれています。モーツァルトが使用していたピアノの鍵盤は、キーの沈む深さが現代の約半分であったと言われ、非常に軽快に演奏できるものであったため、その作風にも影響を与えたと言われています。
この時代にはポリフォニー音楽が流行遅れになり、ホモフォニー音楽(単一の旋律に、複数の声部が和声を構築する和声音楽のこと)が支配的になっていましたが、モーツァルトは交響曲第41番の終楽章のように対位法を活用する手腕を持っていました。 モーツァルトは「下書きをしない天才」とも言われ、並外れた記憶力を持っていたと言われていますが、自筆譜の中には完成・未完成曲含めて草稿および修正の跡が多く発見されてもいます。しかし、作曲するのが早かったのは事実であり、交響曲第39番から41番「ジュピター」までの3つの交響曲を6週間で完成させていたりするのです。
モーツァルトの作品の多くは、生計を立てるために注文を受けて書かれたものであると言われています。この時代に限らずモーツァルトのような芸術家は時の権力者などのパトロンがなければ、生計は立てられなかったのです。その後、18世紀になってからはパトロンから市場に徐々に移ることが可能になっていくのです。しかし、各地を巡業した理由は就職活動であり、ベートーヴェンのようにフリーランスとして生きていくことは非常に困難な時代であったのです。したがって、モーツァルトの作品はその時代に要求された内容であり、たとえば長調の曲が多いのはそれだけ当時は、その注文が多かったことの証でもあるのです。父の死後は、聴衆の嗜好に配慮せよとの父による規制がなくなったため、彼自身の目指す音楽に向かうことが可能になったと言われています。

ディヴェルティメントニ長調k136のこと

ディヴェルティメントは、18世紀中頃に現れた器楽組曲のことです。語源はイタリア語の「divertire(楽しい、面白い、気晴らし)」であり、明るく軽妙で楽しく、深刻さや暗い雰囲気を避けた曲風です。注文を受けた貴族の要請で、食卓や娯楽・社交・祝賀などの場で演奏することが想定された音楽です。その形式・楽章数ともに自由であり、演奏の目的が同じようなセレナーデと似ていますが、セレナーデが屋外での演奏用であるのに対し、ディヴェルティメントは室内での演奏用だと言われています。
第1楽章 アレグロ  ニ長調、4分の4拍子、ソナタ形式。
第2楽章 アンダンテ ト長調、4分の3拍子、ソナタ形式。
第3楽章 プレスト  ニ長調、4分の2拍子、ソナタ形式。
テレマンのこと
 ゲオルク・フィリップ・テレマン(独:1681年−1767年)は後期バロック音楽を代表するドイツの作曲家で、40歳以降は北ドイツのハンブルクで活躍しました。18世紀前半のドイツにおいて高い人気と名声を誇り、フランスでの人気も高かったようです。クラシック音楽史上もっとも多くの曲を作った作曲家として知られています。テレマン自身もヴァイオリン、オルガン、ハープシコード、リコーダー、リュートなど多くの楽器を演奏することができたため、多様な楽器のための作品を残しています。特にヴァイオリンとリコーダーについては名人であったといわれ、名作が多い。クラシック音楽史上、最も多くの曲を残したのは、バッハでもモーツァルトでもなく、テレマンだといわれています。ヘンデルはおよそ600曲、ヴィヴァルディで800曲、そしてバッハに至っては1100曲ほどの作品が残されています。つまりは、後の時代と較べれば、誰も彼もが多作だったのです。しかし、そんな中にあってテレマンは3600曲程度の作品が残されていて、その多作ぶりは群を抜いています。

トランペット協奏曲ニ長調TWV 51:D7のこと

この曲は、親しみやすく、そして美しい旋律に溢れています。「緩-急-緩-急」というスタイルの4楽章構成になっています。
1.Adagio
2.Allegro
3.Grave
4.Allegro
この曲が名曲だと言われるは、兎に角「これがトランペット?」と疑うような繊細な音色と旋律で、金管楽器の奥深さを実感させてくれるのです。特にどことなく哀愁を帯びた第一楽章は、さざなみの立つ海の向こうに、夕陽が沈んでゆく晩夏のような、何か異郷の風景が目に浮かぶように感じさせるのです。まるで口笛のように聞こえる高音域と、その後に続く下降旋律の美しさ、さらにトリルの美しさは、ニ長調の曲想の神髄を感じさせるのです。
グリーグのこと
 エドヴァルド・ハーゲルップ・グリーグ(1843年- 1907年) は、ノルウェーの作曲家です。グリーグはノルウェーの民族音楽から着想を得て、国民楽派の作曲家として注目されました。
グリーグは、幼い頃から楽才を現し、遠縁のヴァイオリニストのオーレ・ブルに勧められて、15歳でライプツィヒ音楽院に留学していました。
グリーグはとても小柄であったと言われています。生前は卓越したテクニックのピアニストとしても著名で、自作を携えヨーロッパをたびたび演奏旅行しています。晩年にパリに出掛けた時に、SP盤アコースティック録音したり、自動ピアノのピアノロールに演奏記録が残っていたりします。
生地であるノルウェーの旧首都ベルゲンの自然と海をこよなく愛したグリーグは、死後に遺言によりトロールハウゲンの住居の下にある湖に遺灰は撒かれたようです。
グリーグは終世、手のひらに乗るぐらいの小さな蛙の置物や子豚のぬいぐるみを大切にし、演奏会の時には、あがらないように、ポケットの中でそっと握りしめたと言われています。

ホルベルク組曲Op.40 (Suite “Fra Holbergs Tid”)のこと

ホルベルグ組曲 (ホルベアの時代から)はグリーグが作曲したバロック時代の様式を取り入れた組曲です。 ホルベルグという名はバロック時代に活躍した劇作家ホルベアから採られています。 とても人気のある弦楽アンサンブル曲であり、5曲で構成されています。
前奏曲
サラバンド
ガヴォット
エア(アリア)
リゴードン






■オーケストラ・プロフィール
アザレア室内合奏団

 ヴァイオリニスト「辺見康孝氏」は、アザレア音楽祭には学生時代から参加していましたが、ドイツ留学から帰国した直後から、本格的なソロ活動として音楽祭に参加されています。アザレア音楽祭の旗頭であったアザレア室内オーケストラの消滅後の、新しいオーケストラの設立に奔走していただき、バロック様式の「アザレア室内合奏団」を立ち上げていただきました。更に、管楽器を加えたオーケストラとして拡大し、とりアートオペラ「ヘンゼルとグレーテル」(2018年)、「ドン・ジョヴァンニ」(2022年)のオペラ・オーケストラとして活動していただきました。合奏団メンバーは、西日本でプロとしてソロ活動をしている奏者が結集しており、これまでにないハイレベルのアンサンブルを実現させ、聴衆より絶賛されました。その要因は、ヴァイオリンの名手として人気の高い「辺見康孝氏」を音楽監督とし、バロックオーケストラの緻密なアンサンブルで磨き抜かれたメンバー達が、その核となっているからです。今回は、バロックオーケストラの魅力を十二分に楽しんでいただくよう、トランペットとパイプオルガンのコンチェルトを演奏いたします。バロックオーケストラとして高く評価されている弦楽合奏の緻密さと力強さを聴かせてくれるものと期待しています。


■演奏者プロフィール

【ヴァイオリン】

辺見康孝   Violin
(へんみ やすたか)

 日本をはじめヨーロッパ諸国、オーストラリア、アメリカ合衆国、メキシコ、南アフリカ共和国、韓国、香港で演奏活動を行っており、様々な国際音楽祭に招待されている。ベルギーの現代音楽アンサンブルChamp d'Actionの元ヴァイオリニスト。2012年には日本人初のジョン・ケージ『フリーマン・エチュード』全32曲リサイタルを日本現代音楽協会主催で行い話題となった。

三島文佳   Violin
(みしま ふみか)

 松江市出身。愛媛大学教育学部芸術文化課程(ヴァイオリン専攻)を卒業。今岡康代、三上徹、大野裕司の各氏に師事。松江市で3度のソロリサイタルを開催。山陰フィルハーモニー管弦楽団のゲストコンサートミストレスを務める。山陰フィルジュニアオーケストラ、しまねシンフォネット弦楽キャンプの指導に携わるほか、ソロや室内楽、県内外のオーケストラにおいて幅広く演奏活動を行う。

田春花   Violin
(たかた はるか)

 札幌出身。北星女子高等学校音楽科を経て京都市立芸術大学卒業。2010年 全日本学生音楽コンクール北海道大会課題曲コース高校の部 第2位(1位該当者なし)。2016年 日本クラシック音楽コンクール全国大会大学の部 第5位。2016年 札幌市民芸術祭新人音楽学会にて大賞を受賞。記念演奏会を行う。2017〜19年 小澤征爾音楽塾にオーケストラメンバーとして参加。現在兵庫芸術文化センター管弦楽団(通称PAC)にフォアシュピーラーとして在団中。同団が行なっている兵庫県内の中学生を対象としたオーケストラ教室ではコンサートミストレスを務める。これまでに豊嶋泰嗣氏に師事。

柳楽毬乃   Violin
(なぎら まりの)

 島根出身。6歳よりヴァイオリンを始める。京都市立芸術大学を経て、同大学院音楽研究科修士課程器楽(弦楽)を首席で修了。第8回松江プラバ音楽コンクール第1位及びコンクール大賞受賞。第16回KOBE国際音楽コンクール優秀賞受賞。第59回西日本国際音楽コンクール入賞。東京国際芸術協会より受講費全額助成を受け、ウィーン国立音大マスタークラス派遣。2016年、なかうみ交響楽団とメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を共演。「佐渡裕とスーパーキッズ・オーケストラ」に3年間在籍。サントリー一万人の第九をはじめ国内外の演奏会に参加する。現在、スーパーストリングスコーべ、また、STAND UP! ORCHESTRA メンバー。これまでに、井川晶子、芦原充、玉井洋子、玉井菜採、豊嶋泰嗣、田村安祐美、ヴィオラを小峰航一、室内楽を上森祥平、Albert Lottoの各氏に師事する。

湯淺いづみ   Violin
(ゆあさ いづみ)

 3歳よりヴァイオリンを始める。岡山県作陽高等学校音楽科に実技特待生として入学、卒業。愛知県立芸術大学音楽学部器楽科卒業。選抜により、京都国際学生音楽フェスティバル2014に参加。第8回ベーテン音楽コンクール全国大会一般の部第1位受賞。第3回鳥取県クラシックアーティストオーディション優秀賞受賞。鳥取市にてソロリサイタルを開催する。また、鳥取市交響楽団とソリストとして共演。これまでにヴァイオリンを山川はるみ、井上民恵、入江洋文、白石禮子の各氏に師事。現在、鳥取県内を中心に中国地方、関西、名古屋などの各地で幅広い演奏活動を行う他、音楽教室や高等学校弦楽部、保育園など後進の指導にも力を注いでいる。

吾藤早桜    Violin
(ごとう さくら )

 山口県山口市出身。3歳よりヴァイオリンを始める。京都市立京都堀川音楽高等学校、京都市立芸術大学を経て現在関西を中心にフリーで演奏活動を行っている。これまでにヴァイオリンを石井志都子、木村和代、泉原隆志の各氏に師事。

【ヴィオラ】

七澤達哉  Viola
(ななさわ たつや)

 東京藝術大学附属高校を経て東京藝術大学を卒業。第12回大阪国際音楽コンクールアンサンブル部門第1位、神戸市長賞受賞。第2回宗次ホール弦楽四重奏コンクール第2位受賞。ザルツブルク=モーツァルト国際室内楽コンクール2015第1位。これまでにヴィオラを川本嘉子氏、川崎和憲氏、市坪俊彦氏に師事。2018年より岡山フィルハーモニック管弦楽団の首席ヴィオラ奏者として活動。

中川敦史   Viola
(なかがわ あつし)

 京都市立芸術大学音楽学部卒業、同大学院修士課程修了。全日本学生音楽コンクール大阪大会高校の部入選。熊楠の里音楽コンクールFクラス第1位。大学から助成金を得てドイツ・ブレーメン芸術大学に派遣留学。第21回ジョルジェ・エネスク国際音楽祭にハーモニアス室内管弦楽団メンバーとして出演。
ヴァイオリンを稲垣美奈子、亀田美佐子、景山誠治、和波孝禧、久合田緑、Thomas Klugの各氏に、ヴィオラを永藤照夫氏に師事。岡山フィルハーモニック管弦楽団ヴィオラ奏者。

【チェロ】

大西泰徳  Cello
(おおにし やすのり)

 京都市立芸術大学音楽学部卒業。 Ensemble-Akademie Freiburg2006にてensemble rechercheに室内楽を師事。 next mushroom promotionのメンバーとして第16回テグ国際現代音楽際(韓国)、第42回セルバンティーノ国際芸術祭(メキシコ)、あいちトリエンナーレ2016に参加。 現在フリーランスの奏者として室内楽やソロ、オーケストラで演奏する傍ら、 現代音楽の演奏に取り組む他、演劇や舞踊との共演やレコーディングなどで活動している。 神戸女学院大学オーケストラ要員。 へんみ弦楽四重奏団チェロ奏者。

吉田円香  Cello
(よしだ まどか)

 京都市立芸術大学音楽学部卒業。ケルン音楽大学修士課程を最優秀の成績で修了後、カッセル州立劇場にて期間契約団員を務める。2018年に帰国、兵庫芸術文化センター管弦楽団(PAC)にてレジデントプレイヤーを3年間務める。最近では室内楽コンサートやオーケストラの客演など幅広く演奏活動を行うとともに、後進の指導にもあたっている。

【コントラバス】

神庭智子  Contrabass
(かんば ともこ)

 武蔵野音楽大学卒業。コントラバスをZ・ティバイ氏、黒木岩寿氏に師事。室内楽セミナー「秋吉台の響き」2014~2018マスターコース受講。2011年、2014年日本クラシック音楽コンクール第5位入賞。現在、オーケストラ、室内楽に加え、コントラバスソロの演奏活動を行っている。2015年7月米子管弦楽団とクーセヴィツキーのコントラバス協奏曲を共演。とっとりチェンバーオーケストラ・メンバー。鳥取市出身、米子市在住。



ご案内

 オープニング・コンサートの華は、なんと言っても音楽監督「辺見康孝氏」率いる「アザレア室内合奏団」の優れた演奏力が魅力です。このオーケストラは、プロ集団ですから当然とも言えますが、聴衆を沸かせる凄腕を持っています。会場となる倉吉未来中心は、豊かな響きを持つホールであり、小型オーケストラには、最適な環境です。そして、これまで粒ぞろいの優れた弦楽器奏者が集い、秀でた演奏を披露して来ています。
 今回は、これまでのアザレア音楽祭で、高い人気を誇ってきたトランペットの「尾崎浩之氏」を三たび招聘し、リヒターとテレマンのコンチェルトを、そして実力派のピアニスト「新田恵理子氏」には、パイプオルガンでアルビノーニの「弦楽とオルガンのためのアダージョ」を演奏していただきます。
そして、弦楽合奏の魅力を十二分に楽しんでいただくために、誰でもご存じのモーツァルト「ディヴェルティメント」を、更にグリーグの「ホルベルク組曲」という、音楽愛好家ならずとも愛聴されてきた名曲をお聴きいただきます。ホールの豊かな響きの中で、薫り高い音楽を楽しんでいただきたいと思います。何ものにも代えがたい極上の音楽を、どうぞお楽しみください。