第42回 アザレア音楽祭2025
ごあいさつ
令和7年3月

作品のメッセージに、奏者の思いをのせて聴き手に届けます!

アザレア音楽祭芸術監督 尾坂俊恵


 新緑薫る、さわやかな5月。今年もアザレア音楽祭が開幕します。
 地域で活動する演奏家を紹介し、その音楽の恵みを聴衆と分かち合う。そんな音楽のあふれる街をめざして、始められた音楽祭。
 この40数年間、多くの演奏家がステージに立ち、真剣で、本物を追求する音楽を聴衆に届けてきました。
 長い歴史を経て尚、私達を惹きつけてやまない音楽の数々。
 作曲家達が心血注いで創り上げた作品のメッセージに、奏者の思いをのせて聴き手に届けます。聴き手は、それを全身で聴き、心を揺さぶられ、音楽の喜びに包まれる。
 デジタル技術が発達し、AIが活躍する世の中になっても、コンサートの臨場感は格別なものです。そんなすばらしい時間を、多くの人々と共有してきました。
 音楽を通じて、演奏家と聴衆、そこに居合わせた人がつながり、音楽を愛する人の輪が広がってきたのです。
 今年の音楽祭では、オープニング・コンサートに、久々にピアノ協奏曲が登場します。ピアノとオーケストラとの優美で華やかな響演をお楽しみ下さい。又、バロックの名曲、ヴィヴァルディの「四季」全曲も楽しみです。
 サロンコンサートでは、名手たちが個性あふれるパフォーマンスを繰り広げます。また若い方、新しい演奏家も招聘し、今回、クロマチックハーモニカ・コンサートが初めて登場します。
 音楽祭では、1ヶ月半の間に21公演ものコンサートを低料金でお聴きいただけます。これを可能にしていますのは、多くの企業の皆様、協賛の方々、行政のご支援、そして、多くの音楽ファンの皆様のご来場があってのことです。
 今後も末永く継続していけますよう、益々のご支援を宜しくお願いいたします。
 3月には、県立美術館が開館いたしました。音楽のみならず、美術やさまざまな芸術に触れて、新鮮な感動を体験する、豊かな人生を送りたいものです。
 音楽祭は、これからも充実した内容のコンサートを企画して、皆様に楽しんでいただけるよう努力してまいります。
 多くの皆様のご来場をお待ちしております。






令和7年3月

「アザレア音楽祭2025」の開幕に寄せて


鳥取県知事 平井伸治


  風薫る5月を迎え、初夏の風物詩として皆様に愛されている「第42回アザレア音楽祭2025」が盛大に開催されますことを心よりお祝い申し上げるとともに、開催に御尽力されたアザレア音楽祭実行委員会尾坂俊恵会長はじめ関係者の皆様に心より敬意を表します。

 初夏の恒例となりましたアザレア音楽祭は、鳥取県や近隣の音楽家が出演されるとともに、部活動で楽器演奏に親しんでいる中・高校生を招待するなど、若い世代の活動者や鑑賞者の育成にも力を入れておられ、地域の音楽文化の創造と振興に大きく寄与してこられました。

 今回のアザレア音楽祭は、5月11日のオープニング・コンサートを皮切りに、6月22日のファイナル・コンサートまで、約20ものプログラムが開催される盛り沢山で魅力あふれるものとなりました。毎週、倉吉市内一円で、声楽、弦楽器、管楽器、ピアノ、吹奏楽、合唱など、多彩なコンサートが繰り広げられ、音楽の調べで彩られます。

 ぜひ多くの方にお越しいただき、音楽と出会う、素晴らしい時を過ごされますよう願っております。

 結びに、音楽祭の御盛会と出演者、関係者、お集まりの皆様の一層の御活躍、御健勝を祈念し、お祝いの言葉といたします。




令和7年3月

音楽との出会いを通して、
心豊かな時間を共有いただけることを!


倉吉市長 広田 一恭


 今年も「第42回アザレア音楽祭2025」が、盛大に開催されますことを心からお喜び申し上げます。
また、音楽祭を通して、長きにわたり本市の文化芸術の振興に御尽力された関係者の皆様に心より敬意を表します。

 「アザレア音楽祭」は、毎年、市民の皆様はもとより県内外の音楽を愛する方々が心待ちにされている音楽の祭典です。市民自らが企画運営し、その卓越した企画力とマネジメント力により県内外で高く評価されています。

 本年は、5月のエースパック未来中心大ホールでのオープニング・コンサートに始まり、6月のファイナル・コンサートまで各地で多彩な公演が予定されております。その多くは、山陰を中心に活動をされる才能豊かな音楽家による演奏であり、市民の皆様には、身近な場所で地域に縁のある方々の演奏を鑑賞できるまたとない機会です。多くの皆様が、音楽との出会いを通して、心豊かな時間を共有いただけることを心より願っております。

 また、今春、鳥取県立美術館が開館となり、本市がさらに文化芸術のまちとして発展し、県内外の皆様が本市に関心を持っていただけるものと大いに期待しております。

 これからも市民の皆様が多彩な文化芸術に触れることで、より心豊かな生活が過ごせるよう本市のまちづくりに取り組んでまいりたいと思います。

 結びに、音楽祭の御盛会と、出演者、関係者、お集まりの皆様の一層の御活躍と御健勝を祈念して、お祝いの御挨拶といたします。




令和7年3月

水と緑と文化のまち倉吉


鳥取県音楽祭サミット 会長 四門 隆


 第42回を迎えるアザレア音楽祭、この音楽祭の草創期、倉吉市は「水と緑と文化のまちづくり」を目標に掲げ、市民のための個性的なまちづくりに取り組み今なおその精神は息づいています。
 アザレア音楽祭もこのテーマと共に「花と文化のまちづくり」に取り組み続け無形の文化的財産を育み成長させてきました。
 それはこの音楽祭を企画運営してきた主催者だけではなく、舞台で最高のパフォーマンスを提供するために日夜研鑽を積み上げてきた数多くの音楽家、そして何よりも春の訪れとともにサロンコンサートに心を寄せ、足を運んだ数えきれない市民があってのことです。
 水と緑は目に見えるものですが文化は容易には見えません。しかし、5月になりアザレアが咲く頃になると倉吉では文化が目に見えるようになるのです。
 それは単に演奏を鑑賞するという事ではなく、音楽を楽しむ聴衆とその聴衆を満足させようとあらゆる努力を惜しまない音楽家、そして主催者が繰り返し数多くの約束した舞台を作り、しっかりと約束を果たす事から生まれるエネルギーそのものなのでしょう。
 何年にも渡る細やかな繰り返しが倉吉の文化の一つとなり季語となる、倉吉のまちでそれを感じることができるのは、市民が創り上げてきた倉吉しかないドラマです。
 今年は鳥取県立美術館も開館し連日多くの方々が来場されています。これから倉吉は音楽と美術の新たな芸術活動が50年、100年の時を経ながら紡がれて行くのです。かつて倉吉は大正時代から絵画や戯曲、小説や演劇・音楽など総合的な芸術運動(砂丘社)を展開してきた先人達が有り、その偉業は100年を過ぎた今日に伝えられています。
 アザレア音楽祭は時代の変化を受け入れ且つ基本理念を貫き、音楽芸術による付加価値の高い倉吉のまちづくりを進めます。