倉吉 アザレアのまち音楽祭
森田麗子アルト・コンサート

Piano 望月美希
2012年5月29日(火)19:30〜 倉吉交流プラザ 700円


 過去の演奏のご紹介
アルト 森田麗子 (第8回山陰の名手たちコンサート「倉吉未来中心公演」より)
♪ マスネ(Jules Massenet):オペラ「ウェルテル(Werther)」より “手紙の歌(Air des lettres)”
 (wmaファイル 1.4MB 3分)


第一部
@ 七つの子(野口雨情作詞/本居長世作曲/岩河智子編曲)
日本で広く知られた童謡のひとつ。1919(大正8年)「金の船」創刊号で発表された。
A 俵はごろごろ(野口雨情作詞/本居長世作曲/岩河智子編曲)
1925(大正14年) 「金の星」に発表された童謡。伝統的なメロディに乗せて、擬音を用いた可愛らしい詩が歌われる。
B あの町この町(野口雨情作詞/中山晋平作曲/岩河智子編曲)
1924(大正13年)「コドモノクニ」に発表された。夕方暗くなってもまだ遊んでいる子どもに、早く帰りなさいと歌いかけている。
C ゴンドラの唄(吉井勇作詞/中山晋平作曲/岩河智子編曲)
『カチューシャの唄』を手がけた中山晋平により作曲され、同曲同様に大衆の支持を得た。中山によれば、母の死の直後、悲しみに暮れる帰りの汽車の中で「『ゴンドラの唄』の歌詞が語りかけて」きて、「汽車の揺れとともに、自然と旋律がわいてきた」のだという。
D あわて床屋(北原白秋作詞/山田耕作作曲/岩河智子編曲)
蟹がはさみと泡で床屋をやるという、おどけた楽しい雰囲気の歌。
E カチューシャの唄(島村抱月・相馬御風作詞/中山晋平作曲/岩河智子編曲)
1914年(大正3年)に発表された日本の歌謡曲。劇団芸術座の第3回目の公演である『復活』の劇中歌として、主演女優の松井須磨子などが歌唱した。歌いだしの歌詞は爆発的な流行語となった。

第二部
@ カンチォン デ パロマ(Luis Mariano de Larra 作詞/FRANCISCO ASENJO BARBIERI作曲)
フランシスコ・アセンホ・バルビエリ作曲のサルスエラ(スペインの大衆オペレッタの事)「ラバピエスの理髪師」より。ヒロインである仕立て屋の看板娘、お針子パロマが歌う。
A カンチォン デル アモール ドリド(Gregoric Martinez Sierra作詞/MANUEL DE FALLA 作曲)
スペインの作曲家マヌエル・デ・ファリャ(1876-1946)作曲のバレエ「恋は魔術師」の第3曲「悩ましい愛の歌」。
《恋は魔術師》はジプシー娘のカンデーラの物語で、その恋人のカルメロは彼女の以前の恋人であった浮気者男の亡霊に悩まされている。そこで彼女は友人の美しいジプシー娘に亡霊を誘惑してもらい、その隙にカンデーラはカルメロと結ばれる、という筋である。
B ナナ(MANUEL DE FALLA 作曲)
「7つのスペイン民謡」より "ナナ(アンダルシアの子守歌)"。静かに歌われる子守歌でありながら、スペインの情熱が見える。
C ヴォカリーズ アン フォルム ドゥ ハバネラ(MAURICE RAVEL 作曲)
1907年作曲。母音のみで歌われる声楽作品。ハバネラのリズムが終始一貫して鳴り続け、フリギア旋法を基調として、スパニッシュな雰囲気を持つ作品である。
D アイ アム イーズィリー アスィミレイテッド(Leonard Bernstain 作詞/ LEONARD BERNSTAIN 作曲)
『キャンディード』は、ヴォルテールの『カンディード或は楽天主義説』(Candide, ou l'Optimisme)を原作とした舞台演劇である。ジャンルに関して一意に分類することは難しく、ミュージカルともオペレッタともライト・オペラともコミック・オペラとも、あるいは(純粋な)オペラともいえる。この作品中に歌われる曲。
E エル ヴィート(anon 作詞/FERNANDO J. OBRADORS 作曲)
作詞者不詳。フェルナンド・オブラドルス(Fernando Obradors, 1897年 バルセロナ - 1945年 同地)はカタルーニャの作曲家。カタルーニャ語による名前は、フェラン・ジャウムアンドレウ(Ferran Jaumandreu または Jaum-Andreu)である。同世代のスペインの作曲家が名声を追って故里を離れ、フランスに行く中で、カタルーニャの絆に忠実であり続けようとした。
F シャンソン ボエーム (GEORGES BIZET 作曲)
ビゼー作曲のオペラ『カルメン』から「ジプシーの歌」。主人公カルメンが歌う情熱的な歌である。


プロフィール

森田 麗子

(もりた れいこ)Alto
 島根大学教育学部特音課程卒業。同大学教育専攻科修了。声楽を森山俊雄氏に師事。 プラバニューイヤーオペラコンサート、山陰の名手たちコンサート、第九コンサート等に出演。オペラは 松江開府400年記念創作オペラ『虹の大橋(おとく)』 出雲オペラ『カルメン(カルメン)』 同『椿姫(フローラ)』 松江市民オペラ『耳なし芳一(おふく)』 『フィガロの結婚(ケルビーノ)』 『秘密の結婚(フィダルマ)』に出演。松江市民合唱団、まつえコールブルー、プラバミューズコール、カシオピアカンタンテ、オペラグループ燦、出雲楽友協会に所属。石央文化ホール合唱団響楽友会員。

望月 美希

(もちづき みき)Piano
 浜松市出身。信愛学園高等学校(現浜松学芸高等学校)音楽科卒業。ブルガリア国立ソフィア音楽アカデミーピアノ科・伴奏科卒業。K. ガネフ、J. ガネバ、本荘玲子、N. タドソン、武藤公子の各氏に師事。在学中にブルガリア各地のオーケストラと共演。94、96年には浜松でソロリサイタルを開く。98~03年にはカリフォルニア大学サンタバーバラ校、テクニオン大学、コネティカット大学で伴奏者及びコレペティトゥアとして活動。08年にはベツレヘムへ室内楽の演奏旅行を行う。近年は、出雲オペラ「カルメン」(07年)、「椿姫」(10年)、プラバ音楽祭「ぺらぺらオペラ・フィガロの結婚」(09年)などでコレペティトゥアを務めるほか、ピアノソロ、室内楽など、出雲および松江を中心に音楽活動を行っている。出雲芸術アカデミー音楽院講師。出雲楽友協会音楽家会員。


ご案内

 森田麗子氏は山陰屈指のアルト歌手です。その実力のほどは「山陰の名手たちコンサート」「アザレアのまち音楽祭ファイナル・コンサート」などでお目見え済みです。昨年末の第九倉吉公演ではソリストも務められるなど、すっかり倉吉市民にお馴染みとなっていますが、今回、アザレアのまち音楽祭のサロンコンサートに初めて登場していただきます。豊かな声量と表情の緻密さを併せ持つ森田氏の歌唱は、小さな空間であるサロンで、どのような表情を見せてくれるか楽しみです。特に一部では日本歌曲のみを歌っていただきますが、合唱指導で日本語の発音指導をされてきた経験が、どのように生かされるか、楽しみです。マイクを通さない歌唱では子音の発音がポイントになりますが、近年では母音を豊かにする傾向が見られたりしています。しかし、大ホールでの発声法がそのまま小ホールでは通用しない難しさがあります。森田氏の完成された歌唱は、私たち聴く者を、音楽の桃源郷に誘っていただけるものと期待しています。