高旗健次ヴァイオリン・コンサート

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プレゼンター:中海工業

2006年6月3日(土)
会場:倉吉交流プラザ視聴覚ホール
午後7:30  700円

ピアノ/長谷智子

プログラム
第1部
@シャコンヌ ト短調/T.A.ヴィターリ作曲
Aヴァイオリンとピアノのためのソナタ/C.ドビュッシー作曲
第1楽章:アレグロ・ヴィヴォ
  第2楽章:間奏曲 ファンタスク・エ・レジェ(気まぐれで軽快に)
  第3楽章:フィナーレ。トレ・ザニメ(非常に快活に)

第2部
Bジターナ/F.クライスラー作曲:
Cスペイン舞曲/F.クライスラー作曲 (グラナドス編)
Dプニャーニのスタイルによる前奏曲とアレグロ/F.クライスラー作曲
Eグノーのオペラ「ファウスト」の主題による華麗な幻想曲/H.ヴィエニャフスキ作曲

【プロフィール】
旗 健次(たかはた けんじ)
'73年滋賀県大津市生まれ。第22回〜第25回山陽学生音楽コンクール4年連続第1位。第31回北九州芸術祭に出演。ウィーン国立音楽大学にてマスタークラス受講。広島大学卒業。同大学大学院博士課程前期修了。ドイツ国立カールスルーエ音楽大学大学院芸術家養成コース、及び同大学大学院国家演奏家資格取得ソリストコースを最優秀の成績で修了。ドイツ国家演奏家資格(K.E.)を取得。文部科学省長期在外派遣研究員(ドイツ)1年間。ドイツ・バーデン州立歌劇場オーケストラ契約団員として活動。'02年カールスルーエでのリサイタルでは「楽曲における細部へのこだわりと内容豊かな全体構成力」、また'03年カールスルーエ音楽大学室内オーケストラとの、モーツァルト作曲ヴァイオリン協奏曲ト長調の共演においては「巨匠的名演を披露し、歌としての音のラインを通して最高の歓喜を表現した」といずれも高い評価を得る(ドイツ・バーデン新報紙)。'01年4月より、島根大学専任講師(教育学部音楽研究室)。'05年4月より、同大学助教授。'05年広島大学非常勤講師(教育学部音楽文化教育学講座)。'05年、山陰の名手たちコンサートに出演。岡山フィルハーモニック管弦楽団契約団員。市原利彦、田中千香士、N.エアリッヒの各氏に師事。

長谷智子(はせ ともこ)
名古屋市立菊里高等学校音楽科ピアノ専攻を経て、東京芸術大学音楽学部楽理科卒業。ザルツブルグ・モーツァルテウム音楽院、ドイツ国立カールスルーエ音楽大学大学院芸術家養成コース・リート科('99年修了)、同大学大学院国家演奏家資格試験コースに在籍し、ハルトムート・ヘル、白井光子両教授のもと、「歌曲演奏法」を中心に研鑽を積む。ドイツ各地にてリートや室内楽のコンサートに出演。'00年カールスルーエでの「冬の旅」公演では、「真の共演者として歌い手の声に完全に寄り添いながら、作品の音楽的内面を感受性豊かに浮かび上がらせた」と、当地の新聞で高い評価を得る。'98年ケルン国際声楽コンクール公式伴奏者。'01年帰国後はフリーのピアニストとして日本各地でリートデュオ、室内楽等、アンサンブルを重点に活躍中。
 


【ご紹介】
 高旗氏の存在を知ったのは、ヴァイオリニストの辺見康孝氏から、島大に素晴らしい演奏家がいると紹介されたのがきっかけです。昨年の「山陰の名手たちコンサート」で始めてその演奏に接し、吃驚したのです。アザレアのまち音楽祭に登場していただいたヴァイオリニストは数々ありますが、そのどなたとも異なる個性的な演奏振りに魅了されたのです。確実なテクニックは申し分なく、手馴れた音楽づくりは正にマイスターと言える力量です。初めて聴いたプラバホールでの「カプリーズ」(サン・サーンス)は、確かなテクニックに支えられてのみ可能な、気ままな振りを装った演奏が、なんとも言いがたい魅力を発散していました。そして、カウベルホールでの「カルメン幻想曲」(サラサーテ)では、すっかりその音楽の虜になったのです。「ハバネラ」の妖艶さ、「セギディーリャ」の恋の駆け引きをまるでスカートを翻しながらドン・ホセを口説いていく会話にうっとりさせられ、間奏曲の疾走するリズムにカルメンの自由奔放さを、自在な緩急と見事なアゴギーグで弾き飛ばしていく爽快さは、人間の本能的な感性を激しく刺激し、感動の世界に誘っていくのです。その音楽作りには確固たるものがあり、その姿勢は微塵も揺るがないのです。そのスケール感の大きさに、私はすっかり参ってしまいました。
 今回のコンサートの二部では、クライスラーの作品が中心となります。ヴァイオリンの特性を最大限に引き出すクライスラーの作品は、高旗氏の個性に最も合致しているのではないかと密かに期待しています。どうか、アザレアのまち音楽祭に初登場していただく高旗氏のヴァイオリンを、存分にお楽しみください。