【ディレクターの回答】
　正にアザレアのまち音楽祭は、市民の音楽鑑賞を中心に据えた仕組みを持ったコンサートだと自負しています。しかし、「クラシック音楽の難曲よりもポピュラー曲を」との指摘は、あまりにも茫漠としていて、同意しかねます。具体的な指摘があれば、此処について回答できますが、一般論では回答が難しいと思います。アザレアのまち音楽祭の基本コンセプトは、クラシック音楽の啓発が第一です。ですから、いわゆるポピュラー音楽と呼ばれる音楽は、積極的には取り入れていません。倉吉には、ポピュラー音楽を中心とした「打吹天女音楽祭」や、「メチャシブナイト」などの催しがあり、アザレアのまち音楽祭はそれらと棲み分けをしているつもりです。そうは言っても、おっしゃるようにパープルタウンでは、ポピュラー音楽が中心にしています。何故かと問われれば、演奏者サイドの意向を尊重しているためです。それともう一点、演奏者サイドにとっての難曲はありますが、聴く側にとっての難曲は存在しないというのが、私の判断です。なぜなら、音楽は、聴いて「楽しめるか楽しめないか」があっても、「難しい」という概念は当たりません。「難しい」という言葉の先にある、「理解する」という認知は、音楽を楽しむための一要素でしかないからです。そんな訳ですので、どうぞお気に入りの音楽を沢山作ってくださいますことを期待しています。

【ディレクターの回答】
　何度も何度も印刷校正をやりましたが気が付きませんでした。今回指摘があり、初めて写真が間違っているらしいと分かったものです。該当団体からの指摘もありませんでしたので、未だに把握しかねております。事前に連絡がありましたら、おっしゃる通り訂正をさせていただいています。プログラムの内容変更など、ぎりぎりまで対応しましたので、残念です。

【ディレクターの回答】
　写真撮影やビデオ撮影は禁止しています。基本的なところで、音楽会は音楽を聴いて楽しんでいただくためのものです。それに、各合唱団の練習成果の発表の場でもありません。結果的にはそうなっても、あくまで音楽を楽しんでいただくのがアザレアのまち音楽祭の趣旨です。どうしてもビデオ撮影が必要なときは、事務局に事前にお問い合わせください。場合によっては、客席以外での撮影を許可することがあります。

【ディレクターの回答】
　素晴らしい提案をいただき、ありがとうございます。アザレアのまち音楽祭の長期展望の中には、そのような取り組みプランも存在します。今後をお楽しみください。

【ディレクターの回答】
　一部の合唱が長すぎるという指摘には、弁解の余地はありません。確かに長かったようです。しかし、もし時間短縮しようとして、一ステージの時間を短くすれば、各団体の個性的な魅力は感じられなくなります。更に、出演団体を選択するとなると、ほとんど不可能だと思います。多分ご理解いただけるものと思います。そうは言っても、先日、鳥取市で開催された童謡１００曲コンサートは、三時間という長時間を、飽きることなく聴かせる工夫があったようです。その辺りの研究を、今後実施しなければと思います。
　個人的な演奏家についての指摘は、答えようがありません。それに身内に甘いとの指摘は、何を意味するのかよく分かりません。ミスが多い少ないの問題は、どの演奏家にも言えることであり、プロ奏者であっても演奏事故は多いものです。音楽は、ミスがあろうがなかろうが、音楽をしっかりと伝え、楽しませるかどうかなのだと思います。むかし、名人と謳われたピアニストの「ケンプ」のLPには、ベートーベンのソナタの最終音をミスタッチしてとんでもない音を残したままレコード化されていましたが、そのミスが音楽の全体像を壊すことはありませんでした。生演奏とは、そういうものだとお考えになった方が、音楽を純粋に楽しめるはずです。

【ディレクターの回答】
　殆どの聴衆は、素晴らしい鑑賞をされていたと思います。しかし、ご指摘の通り、オペラアリアを歌っている時、携帯の呼び出し音が聞こえました。二度も。また、スマホをいじっている方も見られました。「小さい子供さんの対応」のご指摘は、その通りです。問題解決には、二つの選択肢しか存在しません。一つは、来年より就学前の子供さんは入れない事にする。もう一つは、親御さんが子供さんの音楽を聴くマナーを順守させる事を義務付ける。しかないようです。次年度に向けての企画実行委員会で精査し、新しい取り組みをしたいと思います。これに懲りず、どうぞ次年度もご愛聴下さいますようお願い申し上げます。

【ディレクターの回答】
　土曜日の開催時間については、再検討させていただきます。しかし、毎回未来中心小ホールでとの提案は、難しいと思います。第一の要因は、毎週土曜日の午後、アザレアのまち音楽祭が独占することは不可能です。もう一つの問題は、300席のホールが埋まるかどうかです。現段階では、いずれの場合も可能性はありませんので、ご了解ください。未就学児の入場については、一律に禁止は出来ないと思いますが、引率者の管理が不可能な場合は、お断りすることも検討したいと思います。開演前のアナウンスが携帯について指摘しなかったのせいで、携帯が鳴ったとの指摘はありがたく受け止めます。

【ディレクターの回答】
　この問題は悩ましいものです。アンケートでは圧倒的にこの時間帯が支持されています。どうぞご理解いただき、この時間帯でお楽しみくださいますようお願いいたします。

【ディレクターの回答】
　吉田氏のコンサートを、未来中心小ホールに移したのには、訳があります。元々は、60〜70席限定のサロンコンサートでしたが、お客様がとんでもなく多く集まり、サロンでは収容しきれなくなったためです。そして、何よりも聴衆からの期待の多さ、愛聴を促すコンサート作りの旨さが、300席のホールを毎回満員にする実績があるからなのです。

【ディレクターの回答】
　西岡先生が初めてアザレアのまち音楽祭に登場したのが1988年の第６回でしたから、通算27年目となります。その間に20回にわたって出演して戴けたことに感謝申し上げます。なかなか出来そうで出来ないものです。これまで、ソリストで最も多い出演者は、筝曲の大西瑞香氏の22回ですが、現在はアザレアのまち音楽祭を卒業されましたので、その記録も間もなく追い越されることと期待しています。西岡先生は、アザレアのまち音楽祭のスピリットだと、スタッフ一同敬愛いたしております。

【ディレクターの回答】
　やってくれましたね。凄いコンサートでした。現代を生きる人間の喜びを謳歌する音楽には、すっかり感服しました。聞きづらいと言って敬遠され続けている現代音楽の世界を、あれほど見事に聴かせてしまう力量の高さには、なんといっても素晴らしいものです。鳥取在住の「上萬雅洋氏」の音楽など、なんとも言えないエロティシズムに包まれたマシュマロのようで、聴いていて心がとろけてしまいそうでした。素晴らしい。ピアソラの「タンゴの歴史」は、あんなふうに作曲家のコメントをつけた演奏など、聴いたことがなく、斬新な試みだったと感心しました。辺見氏の潜在する能力の深淵を覗きこんだ気がしました。とにかく、音楽の聞かせ方が群を抜いています。アンコールでタンゴ・エチュードの３番も圧巻でしたが、最後に誰でも知っている「リベルタンゴ」を配置する心憎い演出に、心を奪われ、してやられたと思いました。

【ディレクターの回答】
　素敵な感想をいただき、ありがとうございます。音楽を楽しんでおられる様子がうかがえて、音楽祭のディレクターとしてこの上ない喜びです。

【ディレクターの回答】
　声楽曲をファゴットで演奏するということは、かなりの難題を解決しなければなりません。簡単に言えば、音楽の材料様式を声楽用から楽器用に様式を変えなければなりません。単純に元の楽譜をそのまま器楽で演奏しても、ほとんどうまくいきません。ですから、音域のそろう楽曲を演奏すればなんとかなることもあります。しかし、今回の場合は、相当無理があります。元々ソプラノが歌う曲を、２オクターブも低い音域のファゴットで演奏するのですから、違和感は克服できません。それを「良し」として聴いてしまうことは、お爺さんが演じるジュリエットに、心酔するに似てナンセンスなのです。もし、これが、モーツァルトの「魔笛」でザラストロが歌う「この聖なる殿堂に住むものは…」であれば、バスの歌声が、ファゴットに代わっても、違和感は薄いかもしれません。その辺りが悩ましいところです。

【ディレクターの回答】
　木村さんの超絶技巧を堪能しましたが、皆さんの心に音楽は届いたでしょうか。大変な力量の持ち主ですので、何を演奏しても聴かせてしまう凄さがあります。アザレアのまち音楽祭はサロン中心のコンサートですので、出来るだけオリジナルで楽しめるプログラムを期待しています。