アンケート集計・ディレクター総括09

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アザレアのまち音楽祭2010 ディレクター総括

@収入に対する支出の問題
昨年度 総収入 3,369,140円    総支出 3,403,296円  収支額  ?34,156円
今年度 総収入 3,168,206円    総支出 3,293,980円  収支額 -125,774円

○収入の問題点
昨年度 プレゼンター数を30と設定⇒30件と数は揃ったが、実質27件であった
今年度 スポンサー数を毎年30件を目標にしているが、今年は更に縮小し24件に留まった。抜本的な改善策を打ち出す必要がある。行政の支援が今こそ必要だとの認識を広めなければなるまい。
 協賛件数を毎年150件を目標にしているが135件(126件)に留まった。
 チケット売上は昨年度をやや上回った程度に留まった。
 基本財源助成金⇒やらいや中部(20万円)+倉吉市(72,500円) 総額272,500円
 基本財源スポンサー⇒10万円=1件、5万円20件、8万円1件、2.5万円1件 総額1,205,000円
 基本財源協賛金⇒5千円127件、1万円4件、2.9万円1件 総額704,000円
 基本財源入場料収入金⇒700円券748枚、2,000円券183枚 総額889,600円
・補助金
助成金に付いては、当初30万円を想定していましたが、中部広域連合からの20万円に留まりました。来年度は見込みなし。 地域の芸術家を支援するというコンセプトが行政にはなく、市場経済に任せ切りであり、文化行政の空洞化がみられる悲しい現実がある。
・チケット
総入場者数4085人  2531人(2424人)(無料公演・協賛公演・スタッフを除く)
  招待券入場 968人(870人)
  パスカード 324人(276人)
チケット入場者数 一回券 674人(1,177人) 回数券 523人(83人)  単独券 306人
チケット入場の想定額を960,000円としていましたから889,600円の実績。

○支出の問題点
予算額をオーバーしたものは看板代と記録費のみであり、当初予算より526,520円の縮小化が可能となった。予算収入の想定より652,294円の縮減があったことと相殺すれば、赤字幅はかなり低いものとなる。
今年度の入場者数について
入場者数の総計では、昨年を下回りました(昨年=4,125人/今年=4085人)が、入場料収入増となりました。今年度はお徳用の回数券利用が大幅に伸びてチケット収入が僅かだが伸びた。
マトリックス評価による定性評価と定量評価とも、全体的には良い傾向です。いずれも「理想的ゾーン」「理想追求型ゾーン」に位置し、「利益追求型ゾーンと最悪ゾーン」に組み入れられるコンサートは一件あったのみです。
 音楽祭の受付業務など、コンサートの運営については近年好評ですが、油断は禁物だと感じています。
 毎年指摘しましたが、「アザレアのまち音楽祭のミッションを達成するためのマーケティング論」を共通理解することが必須となります。
□入場者数
総入場者数  4,085人  昨年 4,125人  一昨年 3,146人
大ホール平均   496人  昨年   593人  一昨年   579人  H19 528人】
小ホール平均   248人  昨年   247人  一昨年   190人  H19 177人】
サロン平均      77人  昨年    78人  一昨年    79人  H19  76人】
□ディレクターの考察
【T】大ホールの場合
 毎年、大ホールの想定観客動員数を600人にしていましたが、今年から700に設定しました。今年は、どちらかといえば惨敗です。小ホール・サロン共に横ばい状態ですので、大ホールの100人近い顧客減少が大きな問題として残りました。旧役員の非協力勢力の影響があったとしても、努力が足りなかったことは確実です。折角作った「アザレアのまち音楽祭はこんなに凄い〜ソリスト編〜」の配布が出来ていなく、大半が配布されず事務局に残ったままです。折角広報用に良い資料を作っても、使われなければ意味がありません。来年度に向けて、配布計画を担当部局で練り直し、効果的な使い方をしてください。

【U】小ホールの場合
 小ホール設定は三朝総合文化ホールと大栄農村環境改善センター、カウベルホールを指します。その統計を出しましたが、ほぼ横ばいでしたが、今年は北栄町の失速が目立ちました。これまでの優等生的運営が、一気に崩れた感があります。三朝町と琴浦町の頑張りが、来年度以降も継続できるかが問題です。集客力の強い催しを優先的に派遣していますが、このままでは再考の必要がありそうです。まずは、今から北栄町は組織の建て直しに取り組まなければなりません。企画実行委員会への出席率の悪さは、事業展開するにモチベーションの低さを表わすものだと判断されます。やるべきことを全てやって後の結果に付いては、とやかく言わないのですが、努力もされないのであれば、何をかいわんやでしょう。今年度は、最低限、総定数を越える観客動員を実現させましょう。

【V】サロンの場合
 サロン・コンサートは安定した観客動員が図られていますが、観客数が総定数を割ったものが9件ありました。定性評価の高いコンサートでも、動員が出来なければ、良いコンサートとはいえません。顧客の囲い込み活動が必要だと思います。
 今年もまた、補助席を出さなければならない場合が11回ありました。大半のサロンは想定した定員(70席)を少しオーバーする程度に収まり、コンサートの雰囲気が壊れるような事はありませんでした。昨年同様にコンサートの内容は、一部例外はあったものの適切だったと認識しています。演奏会のレベルについては、ばらつきというより、キャリアの差が見られただけで全体的に好ましいものであったと思います。今年もまた、経済尺度が低い位置に固定されてしまい、理想の追求であるミッション尺度に偏った(10公演/昨年度は11公演)運営になってしまったことを反省しなければなりません。

【W】総括
 今年も、ミッション尺度を縦軸とし、経済尺度を横軸とする音楽祭経営マトリクスで、今回の全てのコンサートを実行委員及びディレクターで分析しました。
 その結果、ミッション軸の「理想的ゾーン」に入るものが20公演(昨年18公演)あり、少しだけ向上しています。つまり、経済的にもハイレベルな成果を上げたコンサートが少しずつ増えているという事です。事業展開の理想として位置された評価点G以上は、西岡千秋、光長真理恵、小椋順二、眞家利恵、佐々木まゆみ、新田恵理子、松江隆司、小西繭香、岩本理恵、吉田明雄、Yz、鶴崎千晴、辺見康孝、サロンオペラ、寺内智子、山城裕子の各コンサートです。
 事業コスト及び経費管理という問題では、抜本的な改善策を打ち出さなければならないでしょう。現状の維持だけではなく、音楽祭の広がりを確保するためには、常に危機感を持って取り組むことが必要でしょう。
 今年、成功した琴浦町と三朝町との協働は、来年度が正念場となるでしょう。今年大失敗した北栄町は、昨年危惧したことが現実になっただけのことです。アザレアのまち音楽祭のミッションが理解できず、ハウツーだけで取り組んでも、継続的な成功は見込めません。
 「アザレアのまち音楽祭」のメイン劇場として、倉吉交流プラザ視聴覚ホールは、最高のサロン・コンサート会場として認識され始めました。サロン・コンサート会場である博物館での照明は、今年もまた、三朝の鈴木氏にお世話になりました。音楽祭組織として照明器具を将来的には所持する必要がありそうです。要は、予算次第です。昨年の反省が今年の反省になりました。 以上です。
□アンケートデーターの集約
【アンケート回収率17% H21 12% / H20 12.6%】
○記名回答者/608人/回答率
性別 男/141 H21 94(23%)/H20 101(24.2%)  女/411 H21 261(65%) H20 317(75.8%)
未記入56(9%) 合計608 H21 403/H20 418
満足 大変満足/347(57%) H21 222(55%)/H20 246(63.4%)  満足/153(25%) H21 92(23%)/H20 135(34.8%)
    普通/17(3%) H21 15(4%)/H20 7(1.8%) 不満0 H21 6(1%)/H20 0(0%) 合計608 H21 403/H20 388
その他に付いては別表「アンケート集計をご覧下さい。」
□ディレクター反省
 収支が−125,774円で決済できたことは、不幸中の幸いであったと認識しています。昨年も赤字決算であり、二年連続しての赤字ですが、寄付金等で赤字を埋める工夫を取りたいと思います。予算執行については、予算額を下回る実施を心がけ、かなり縮減できたと思います。問題意識を常に持ち、一年をかけて収入増の取り組みをしたいと決意しています。皆様のご支援ご協力をお願いいたします。
アザレアのまち音楽祭ディレクター 計羽孝之