倉吉 アザレアのまち音楽祭
西岡千秋バリトン・コンサート

Piano 瀬川則子
2012年5月22日(火)19:30〜 倉吉交流プラザ 700円


 過去の演奏のご紹介
バリトン 西岡千秋 (第29回アザレアのまち音楽祭2011コンサートより)
♪ 熱い血潮よ(A.スカルラッティ作曲)オラトリオ「エルサレムの王ゼデキア」より。
   (wmaファイル 1.4MB 3分)


第一部
@ 砂山(北原白秋作詞/中山晋平作曲)
海の夕景の美しさと、さっきまで砂浜で遊ぶ子供らが見えるような、さわやかな歌。
A 野の羊(大木惇夫作詞/服部 正作曲)
たたずむ一匹の羊を見つめながら、大自然の広さとわびしさを味わうことができる歌。
B 椰子の実(島崎藤村作詞/大中寅二作曲)
1898年(明治31年)作曲。島崎藤村が、友人の柳田國男から伊良湖岬に椰子の実が流れ着いたという話を聞き作ったという。流れ着いた椰子の実に、自分の故郷への思いを交え歌う、憂いの交じるロマンある作品。
C 城ヶ島の雨(北原白秋作詞/梁田 貞作曲)
雨の中海を進む舟の思い起こされる、もの悲しさ漂う舟歌。
D かやの木山の(北原白秋作詞/山田耕筰作曲)
山あいの村の風景や、ふるさとを感じさせる、素朴で心温まる歌。
E さくら横ちょう(加藤周一作詞/中田喜直作曲)
「マチネ・ポエティク」による4つの歌曲の第二曲目。桜の木の下で、過ぎ去った淡い恋の思い出にひたっている。日本的な表現として歌舞伎の見栄を活用している。

第二部
@ ロマンチストの豚(やなせたかし作詞/木下牧子作曲)
ユーモラスな歌詞と明るいメロディによる、大人のメルヘン。
A 赤いサラファン(津川主一訳詞/ロシア民謡)
サラファンとは、ロシアの農婦の着る袖なしの長いドレスで、晴れ着のこと。娘に小言を言いながらも、楽しそうに娘の晴れ着を縫っている母親の姿が微笑ましい。
B 旅立ちの日に(小嶋 登作詞/坂本 浩美作曲)
1991年に埼玉県秩父市立影森中学校の教員によって作られた合唱曲である。卒業式の定番曲となっている。
C 昨日のしみ(谷川俊太郎作詞/武満 徹作曲)
心の傷やわだかまりを、ジャズ調の軽い曲調にのせて歌う、大人の歌。
D 月の砂漠(加藤まさを作詞/佐々木すぐる作曲)
大正から昭和初期に叙情的な挿絵画家として人気を博した日本の画家、詩人である加藤まさをの作品の一つ。作曲家の 佐々木すぐるによって曲を付けられ、童謡として有名になった。異国情緒あふれる作品。
E 貝殻節(鳥取県民謡/石井 歓編曲)
鳥取市気高町の浜村温泉などに伝わる民謡。素朴なメロディの中に、イタヤ貝を採る労働者たちの、つらさや悲哀が歌われている。
F 初恋(石川啄木作詞/越谷達之助作曲)
初恋の胸の痛みやうずきが、砂粒が肌に触れる感触にたとえられた、みずみずしい歌。


プロフィール

西岡千秋

(にしおか ちあき)Baritone
 武蔵野音楽大学声楽科卒業。同大学院声楽専攻修了。市田キヨ子、疋田生治郎の各氏に師事。数々のオペラ出演の他、リサイタルをはじめとする演奏活動を行っている。また、鳥取県内においては第九公演のソリストを務め、アザレアのまち音楽祭や山陰の名手たちコンサートなど常連演奏家として活躍。鳥取県内公演のオペラでは「電話」「コシ・ファン・トゥッテ」「フィガロの結婚」「魔笛」「ポラーノの広場」「ドン・ジョヴァンニ」「アマールと夜の訪問者」等に出演。鳥取オペラ協会の全ての公演をプロデュースしている。2009年鳥取県教育委員会表彰、2011年鳥取文化賞を受賞。現在、鳥取大学地域学部附属芸術文化センター教授。鳥取オペラ協会副会長。鳥取合唱連盟副理事長。

瀬川則子

(せがわ のりこ)Piano
 山口芸術短期大学ピアノ科卒業。中四国新人演奏会に出演。第6回 TYSコンクール ピアノ部門にて最優秀賞受賞。2011年 ピティナピアノコンペティション グランミューズ部門 西日本地区本選にて優秀賞受賞。山崎孝氏、勝谷寿子氏、小林峽介氏に師事。現在、歌唱・器楽の伴奏の他、「21の会」においてピアノデュオコンサートを定期的に行っている。岡野貞一記念合唱団ピアニスト。日本演奏連盟会員。


ご案内

 西岡千秋氏については、あれこれ説明するまでもなく、鳥取県を代表する声楽家であり、県内の音楽シーンを牽引していただいている逸材です。アザレアのまち音楽祭には、最多出演者のお一人であり、人気実力ともにアザレアのまち音楽祭の看板演奏家です。アザレアのまち音楽祭では、常連演奏家として毎年の出演が決まっていますが、これまで新人の発掘とチャンスの提供としてジョイントを企画され、その中から多くの演奏家が育っています。特に印象に残っているのが、アルトの塩崎めぐみさんとのジョイントです。鳥取大学農学部出身の彼女を、演奏家としてはばたかせた功績は大であり、尊敬に値するものがあります。鳥取オペラ協会の男声陣も、吉田章一氏、山田康之氏と言った中堅を育て上げ、自らもオペラ公演のプロデューサーとして計り知れない貢献をしてきています。
 今回のプログラムは、全て日本語による歌唱であり、日本歌曲の真髄を聴かせていただけるものと期待しています。