倉吉 アザレアのまち音楽祭
アザレアのまち音楽祭2012 ディレクター総括資料(2012.7.19現在)
○収入に対する支出の問題
  昨年度 総収入 2,955,841円  総支出 3,014,991円  収支額 −59,150円
  今年度 総収入 4,426,372円  総支出 4,062,497円  収支額  363,872円
○収入の問題点
 毎年プレゼンター数を30と設定しているが今年度は30件と初めて目標をクリアした。しかし、スポンサー増を図るための努力が足りず、会員の篤志家に頼ってのものが5件あった。したがって、実質的には昨年の22件から3件の増にとどまっている。
 しかし、協賛件数は、昨年の127件より162件と大幅に拡大し、新しい取り組み成果があった。
 チケット売り上げは昨年の908,400円より1,166,000円と257,600円の増収となった。その要因は、入場者数の増大に尽きる。
 基本財源助成金⇒三菱UFJ信託地域文化財団(300,000円)+やらいや中部(10万円)
             +エネルギア(10万円)+ごうぎん(10万円)+倉吉市(372,500円)
総額972,,500円と昨年度(372,500円)と比して60万円増額した。しかし、この60万は30周年事業に対する特別助成であるため、今年度限りであり、実質的には、昨年と同額である。
チケット
総入場者数 4,486人  (昨年度 4,085人)  
   招待券入場  1,335人 
   パスカード    358人 (昨年度 324人)(一昨年度 276人)
   チケット入場者数 一回券678人     回数券 459人 単独券 202人
   チケット入場の想定額を1,195,000円としていましたが、1,166,000円の実績でしたので、
   目標に29,000円届かな かった。
○支出の問題点
 予算額をオーバーしたものは演奏費・旅費・事務局費のみであり、当初予算より505,480円の縮小化が可能となった。予算収入の想定より141,605円の縮減があったものの、363,872円の黒字決算が出来たことは喜ばしい。
 今年度の入場者数について
 入場者数の総計では、昨年を上回りましたが、入場料収入の若干の増にとどまりました。今年度は回数券の複数利用が大幅に増え、本来の使われ方が違ってしまった。次年度の課題である。
○マトリックス評価による定性評価と定量評価とも、全体的には良い傾向です。いずれも「理想的ゾーン」(22件)、「理想追求型ゾーン」(8件)に位置し、「利益追求型ゾーンと最悪ゾーン」に組み入れられるコンサートは一件もありませんでした。
○音楽祭の受付業務など、コンサートの運営については概ね好評ですが、研修の必要を感じています。
 毎年指摘していますが、「アザレアのまち音楽祭のミッションを達成するためのマーケティング論」を共通理解するためのワークショップを開きたいものです。
□入場者数
 総入場者数   4,486人  4,015人 (10) 4,085人  (09)4,125人 (08)3,146人
 大ホール平均   658人  533人    496人    593人    579人  (07) 528人
 小ホール平均   291人  255人    248人    247人    190人     177人
 サロン平均      70人   82人    77人     78人     79人      76人
 パープルタウン  225人   296人(流動聴衆のため今年度のみ報告)
□ディレクターの考察
【T】大ホールの場合
 大ホールの想定観客動員数を700に設定していますが、今年は、オープニングは792人と大きく伸びた。その要因は、倉吉市報にオープニングコンサートのチラシを挟み込み、全戸配布したことの影響であることと、ベートーヴェンの第九を公演したことに尽きる。ファイナルも523人(昨年度441人)と増大し、よい傾向にあると判断できる。小ホール公演は、三朝が微減、琴浦が伸びている。サロンは、平均で70人であり、、サロンとしての特性が好ましい状態で運営されたことになりますが、一番多く入ったサロンは122人、最小は28人であり、その落差が大きすぎた。その要因は、地元になじみの薄いもの、あまり知られていない楽曲のコンサートに人が集まらなかったものです。音楽祭のプレゼンテーション方法を再検討する必要があります。サロンの平均入場者数は、過去6年間で最低であった反省が必要です。これらの問題は、次年度に向けて、実行委員、協力委員、協力団体の取り組みと努力が必要だと思います。次年度はプロモーション研修を徹底したいものです。
【U】小ホールの場合
 小ホール設定は三朝総合文化ホールとカウベルホール、倉吉未来中心小ホールを指します。今年度は、いずれも問題はありませんが、サロン会場を倉吉未来中心小ホールに変更したため、入場者数の平均が従来の水準にとどまりました。ただ、三朝町と琴浦町の頑張りが、今年度も維持できましたが、昨年度と同様に演奏家の知名度と支援組織が貢献できているだけではないかとの危惧があります。今後は、顧客確保のシステム化を図る必要があります。昨年も申しましたが、まずは、組織の改善必要なようです。琴浦町の場合は、町との共催を模索し、ホール使用料の免除を取り付けなければ、将来的に赤字態勢に陥ります。今年度も実現できませんでしたが、次年度はその取り組みが必須です。
【V】サロンの場合
サロン・コンサートは安定した観客動員が図られていますが、観客数が総定数を割ったものが7件ありました。総定数を10人以上オーバーしたコンサートが15件ありましたが、極端に入場者の少ないものが4件もあり、平均値を大きく下げています。しかし、いずれの場合も、定性評価の高いコンサートであり、平均すると良好なものであったと言えます。サロンは、定着したとの認識が出来ます。
【W】総括
今年も、ミッション尺度を縦軸とし、経済尺度を横軸とする音楽祭経営マトリクスで、今回の全てのコンサートを実行委員及びディレクターで分析しました。
その結果、ミッション軸の「理想的ゾーン」に入るものが22公演(昨年24公演/一昨年20/三年前18公演)と安定した実績がありました。特に今年は、助成金が倍増したした結果、経済的に安定した。他町との協働は今年も琴浦町と三朝町において、良好な成果が上がった。今年、北栄町が今年度不参加になった理由として、昨年度のディレクター総括でよい評価が得られず、努力が報いられなかったからとの事由を伝聞するが、脱落したのが返すがえすも、残念である。 「アザレアのまち音楽祭」のメイン劇場としている倉吉交流プラザ視聴覚ホールは、管理の市職員の協力が特筆に値する熱心さで取り組んでいただけ、最高のサロン・コンサート会場となった。

□アンケートデーターの集約
 【アンケート回収率は14.9%  2010年17% 2009年12%   2008年 12.6%】
○記名回答者/600人/回答率
性別 男/25%  女/71% (若干男性が増加)
年齢 18歳未満7.7%(5.5%)/20歳代 4%(2.1%)/30歳代 6.3%(7.3%)/40歳代 5.8%(7.1%)
/50歳代15.3%(21.8%)/60歳代25.4%(28.2%)/70歳代以上28.5%(27.9%)
住居 倉吉市48.1%(46.1%) 三朝町3.6%(3.1%) 北栄町6.7%(13.9%) 琴浦町8.9%(7.0%) 
湯梨浜町8.8%(9.9%) 鳥取市7.4%(8.3%) 米子市4.4%(3.9%)
その他の県内2.8%(5.9%)& 県外2.2%(2.0%)
満足 大変満足/68.5% (H23 59.9% /H22 (57%/H21 (55%/H20 63.4%)
満 足/18.8%(H23 36.8%/ H22 15325%)/H21 92(23%)/H20 34.8%)
不 満/0.2%(H23 0%  H22 0 H21 6(1%) H20 0%)
その他に付いては別表「アンケート集計をご覧下さい。」
□ディレクター反省
 収支が363,872円の黒字で決済しています。今回は、公演数を増やした分だけ支出増になっていますが、従来の規模を勘案すれば例年同様になったものと思われます。次年度は、25公演を想定していますので、今年のように頑張れば、ゆとりのある運営が可能となります。今後とも、皆様のご支援ご協力をお願いいたします。

アザレアのまち音楽祭ディレクター 計羽孝之