第38回 アザレア音楽祭2020
ごあいさつ

第38回アザレア音楽祭の延期についてのお詫びとお願い




 コロナ感染症が全国に拡大しつつある中、政府より全国に非常事態宣言が発せられました。鳥取県においても、拡大防止の取り組みが強化され、各種文化施設の閉鎖が相次いでいます。
 そんな状況を踏まえ、4/17に開催しましたアザレア音楽祭実行委員会に於いて、一年間の延期を決定しました。ご支援いただきました皆様には、ご心配をおかけし、大変申し訳ありません。
アザレア音楽祭では、今年度の企画をそっくりそのまま令和3年度に延期し開催しますが、オープニングとファイナルコンサートについては、倉吉未来中心の改修工事と重なり、会場変更を余儀なくされています。ご理解くださいます様お願い申し上げます。
 なお、プログラム等については、変更される場合もありますのでご了解ください。各サロンコンサートの開催期日については、変更する場合もありますので、併せてご了承くださいますようお願い申し上げます。どうぞ、今回の事態をご理解いただき、令和3年度のアザレア音楽祭に引き続きご参集くださいます様、伏してお願い申し上げます。次年度企画の最終決定は、10月に開催期日の決定し12月にはプログラムの最終決定を予定しています。どうぞ、皆様のご支援をお待ちしています。


□アザレア音楽祭からのお願い

@既にチケットをお買い求めの方は、お買い求めいただいた場所で返金して頂いてください。招待券については破棄してください。来年度には使えません。
Aパスカードをお持ちの方は、次年度も使用可能ですので、大切に保管してください。
Bパンフレット、チラシ等の印刷物をお持ちの方は、すべて破棄して頂きますれば幸いです。
次年度は、新規に作り替えます。 その他のお問い合わせは、事務局へ。

 

 

 

 

 


令和2年2月

同じ時間と空間を共有し、一体感を体験する音楽祭!

アザレア音楽祭実行委員会 会長 計羽孝之


 アザレア音楽祭は、鳥取県民の皆様に、より優れた芸術体験を提供することをモットーとしています。芸術体験とは、同じ時間と空間を共有し、その場に居合わせる者たちが一体感を持つことにほかなりません。音楽は作曲され、演奏され、そして聴衆が聴くことによって芸術として成立するものです。つまり、コンサートとは音楽家と顧客の皆さんが協力して価値を生み出していく芸術創造の場なのです。音楽を志す者にとっては、芸術の文化的な意義や重要性を主張しがちですが、芸術創造の場は、芸術する楽しさや、ワクワク感、そして娯楽としてやリラックスする場なのだと再認識しなければなりません。 しかしながら、クラシック音楽による音楽祭は、数万人を一度に集めるポップス音楽の隆盛の陰に隠れて衰退しているかに見えます。ポップス音楽界のビジネス市場は、大変な努力をしたマーケティングで、今日の繁栄をもたらせているのです。このことを、アザレア音楽祭は学びたいと考えています。クラシック音楽に特化した音楽市場は、人々のライフスタイルの多様化と競争の激化、そして若者のクラシカル音楽離れのため、苦境に立たされていると思いがちです。しかし、そんなことは無く、中央等で行われているクラシカル音楽に特化した「ラ・フォル・ジュネ」のように大動員を可能とする音楽祭も各地で成功しています。

  そんな中で、アザレア音楽祭の大きなバックボーンでありました企業からの支援の輪が縮小しています。その要因は芸術活動を支援する喜びの醸成を怠っていたのではないかと反省をしています。私たちは芸術活動を支援していただくことだけで、社会的にもボランティアの喜びを感じて頂けるものと誤解し、支援の喜びを提供する施策を蔑ろにしていたのではないかと悔悟しています。文化活動を支援することが、自社にとっての文化レベルを向上させ、生産的なモチベーションを高めているとの実感を持っていただきたいのです。そのためにはまず、支援していただいている企業の皆様に、ぜひとも音楽祭にお出かけいただき、音楽を聴く喜びを共有していただきたいのです。私たちアザレア音楽祭実行委員会では、地域に根ざした優れた音楽家たちを提供し、最高のおもてなしをする所存です。

 何と言っても、聴衆の皆さんがコンサートにお出でになるのは、音楽を楽しみたいことが第一義であり、それに付随したワクワク感や心の充実感を体験したいとの事だと思います。私たちは、その体験を実感して頂くというミッションを忘れていたのかもしれません。観客動員を最大化することにかまけて、顧客価値を生み出すテクニックについて無知であったのではと感じています。私たちは、モットーとしてコンサートの品質、価値、そのサービスを高めなければなりません。そうすることで、身体的な幸福に欠かせない衣食住のように、私たちの人生・社会にとって精神的な栄養として欠くことのできない音楽芸術の楽しさを取り戻したいのです。

 音楽芸術活動の王道は、聴衆の創造的享受なのです。私たちの地域社会に住まう多くの人たちが、豊かな感性のオーディエンスに育つことこそ、実り多い音楽の果実を得ることになるのです。多くの県民の皆様に、ご支援とご支持をお願い申し上げます。






令和2年2月

コンサート芸術を堪能し心豊かな時間を共有!


倉吉市長 石田 耕太郎


  薫風さわやかな季節を迎え、第38回目となる「アザレア音楽祭2020」が、今年も盛大に開催されますことを心からお喜び申し上げます。
 「アザレア(つつじ)」が倉吉市の市花として位置づけられているように、この「アザレア音楽祭」もまさに倉吉の芸術文化を代表する、春の風物詩として定着しています。
 山陰を中心に音楽活動をされている才能あふれる演奏家が多数出演し、市民が音楽芸術に気軽に触れていただける、倉吉の誇るべき音楽芸術の祭典であります。
 この音楽祭は、35年以上の歴史を重ねた市民音楽祭「アザレアのまち音楽祭」を全県的な音楽祭へと発展させるため、昨年度より「アザレア音楽祭」として再出発しました。市民自らが企画運営し、その卓越した企画力とマネジメント力により鳥取県最高の音楽祭として高く評価されています。

  今日までの長きにわたり、音楽祭の開催を通して本市の芸術文化の振興に大きな役割を果たしてこられた関係者の皆様の献身的なご尽力に対して、改めて深く敬意を表する次第です。
 今年度は、「アザレア室内合奏団コンサート」を皮切りに、山陰出身のプロをはじめとする演奏家による多彩な公演が組まれています。倉吉に居ながらにして、質の高い音楽を鑑賞できる演奏会であり、ぜひ、この度の音楽祭が、多くの市民にとってコンサート芸術を堪能し心豊かな時間を共有できる機会となることを願っています。
 結びに、この音楽祭のご盛会と関係各位のご健勝を祈念してお祝いのご挨拶といたします。



令和2年2月

筆舌に尽くし難い音楽祭


鳥取県音楽祭サミット 会長 四門 隆


 また今年も風薫るアザレアの春がきました、今回は26の多彩なプログラムが予定されています、きっと多くの市民がお目当ての演奏家や関心のある演奏会などの日程と自分のスケジュールを調整しながら家族や仲間に声をかけ、オーディエンス(聴衆)としてのプログラムを決めるのでしょう。
 長い間そのような春を過ごしてきた倉吉市民にとって、それは決して特別なことではなくごく日常的な倉吉での過ごし方なのではないかと思います。
 こんなに多彩なクラシックの演奏会に気軽に参加できる日常、しかし演奏家にとっては日常的な自然体で聴くオーディエンスに提供する演奏はまさに真剣勝負であり、必然的に格別に素晴らしいサロンコンサートが堪能できます。
 しかも、オーディエンスとしての感想がきちんと収集され、場合によっては主催者からの回答が添えられることもあり、このようなやり取りが公開されることにより情報は広く共有されています。
アザレア音楽祭は長い年月を経て成長を遂げ、オーディエンスとソリストと公演オペレーションの三者の織り成す質の高い格別のひとときを提供し続けてきています。それは、まるで毎年咲き誇る季節の花のようにさりげなく、しかし鮮やかに日常を彩っています。この花に誘われるかのように、自由闊達(かったつ)な市民の時間軸が行き交う音楽祭がいよいよ始まります。   「これは素晴らしい音楽祭だ」と何度言っても、とても言い表せないアザレア音楽祭は美辞麗句で讃えるだけではなく、垣根の無い演奏会でじっと演奏に聴き耽(ふけ)ること、そしてその時々のオーディエンスの心の声を肌で感じ取りながらソリストに惜しみない拍手を贈ることに尽きます。