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木村恵理ファゴット・コンサート

Piano/重利 和徳
2019年5月16日(木)19:30〜 倉吉交流プラザ視聴覚ホール 700円



 過去の演奏のご紹介

♪ エレジーop.24/フォーレ作曲 (wmaファイル 4.17MB 6分2秒)


第一部
オール ヴィヴァルディ プログラム
@チェロと通奏低音のためのソナタ 第6番 変ロ長調 RV46
T. Largo
U. Allegro
V. Largo
W. Allegro

Aチェロと通奏低音のためのソナタ 第8番 変ホ長調 RV39
T. Larghetto
U. Allegro
V. Andante
W. Allegro

Bファゴット協奏曲 ハ短調 RV480, F. [ 14 
T. Allegro
U. Andanteino, quasi minuetto
V. Allegro


第二部
Cチェロと通奏低音のためのソナタ 第7番 イ短調 RV44
T. Largo
U. Allegro poco
V. Largo
W. Allegro

Dチェロと通奏低音のためのソナタ 第5番 ホ短調 RV40
T. Largo
U. Allegro
V. Largo
W. Allegro

Eファゴット協奏曲 ホ短調 RV484, F. [ 6 
T. Allegro poco
U. Andante
V. Allegro




プロフィール

木村恵理
(きむら えり)Fagotto

 島根大学卒業、同大学院修了。教育学部社会科研究室に在籍しながら数学も学び、大学院にて音楽に取り組むというユニークな経歴を持つ。ファゴットを伊藤昇、岡崎耕治、井上俊次、吉田將の各氏に、室内楽を手塚実氏に学ぶ。バッハを軸とするヨーロッパ音楽精神史について丸山桂介氏の講義を10年以上受講中かつバロック音楽の指導を受ける。国際教育音楽祭ミュージック・マスターズ・コース・ジャパン(MMCJ)2009、2010、またローム ミュージック ファンデーション 音楽セミナー2016で研鑽を積む。ドイツにてJ. M. Thome氏、イタリアにてO. Meana氏、V. Zucchiatti氏のマスタークラスを受講。 出雲室内管弦楽団、出雲楽友協会室内オーケストラとヴィヴァルディのファゴット協奏曲ホ短調、ミンクス室内オーケストラ、出雲フィルハーモニー交響楽団とモーツァルトのファゴット協奏曲、DNAフィルハーモニックと池辺晋一郎のファゴット協奏曲「炎の資格」を共演。2011年リサイタル開催。「アザレアのまち音楽祭」においてもソロコンサートは今回で10回を数える。2008年にはベツレヘム(パレスチナ)での演奏、音楽交流を仲間とともに実現。オーケストラ、室内楽等で広く演奏活動を続けている。出雲医療看護専門学校看護科非常勤講師として授業を担当。哲学的視点による教育、指導にも携わる等、音楽活動は多岐にわたる。出雲芸術アカデミー音楽院専任講師、音楽研究院研究主事。木管五重奏シャルールメンバー。

重利和徳
(しげとし かずのり)Piano

 岡山県立岡山城東高校、東京藝術大学音楽学部器楽科、くらしき作陽大学音楽部音楽科モスクワ音楽院特別演奏コース卒業。くらしき作陽大学音楽専攻科ピアノ専攻修了。ピアノを筒井恵子、日高七重、笠間春子、アンドレイ・ピサレフ、ウラディミール・オフチニコフ、山崎孝の各氏に師事。第26回山陽学生音楽コンクール高校の部第1位、第46回全日本学生音楽コンクール大阪大会第1位、第76回読売新人演奏会出演。フッペル平和記念第13回鳥楢ピアノコンクールにてフッペルグランプリ及びコンチェルト大賞受賞。全日本ピアノ指導者協会(PTNA)正会員、日本ピアノ教育連盟会員。現在、くらしき作陽大学・作陽音楽短期大学、講師。

ご案内

 今回のコンサートは、「オール ヴィヴァルディ プログラム」と称して、ファゴットのオリジナル曲と、同音域のチェロの楽器様式をファゴットに移し替えた作品を演奏してくれます。今やチェロの名曲をファゴットで演奏するのは当たり前のようになっていますが、音楽的にはかなり厄介な問題を抱えています。弓奏楽器であるチェロのアーティキュレーションを、ダブルリードのアーティキュレーションに、どのようにつじつまを合わせるかの問題なのです。そんなことを何も考えないで演奏している方も多々ありますが、音楽の在り方、音楽の佇まいがすっかり変わってしまっていても、音楽は毅然とそこにあります。特に、ルネサンス期からバロック期にかけての器楽曲は、どんな楽器でも演奏できる許容力を持っています。そんな意味で、ヴィヴァルディは、まさにうって付けであり、ファゴットの曲をチェロで演奏したってさしあたりはなさそうです。しかし、木村氏の技量からすれば、様式変換などと言う言い回しは姑息に感じさせるほどの大らかさで音楽を歌うのです。メロディーはもともと言葉であり、ヴィヴァルディの音楽はイタリア語のシラブルがついているものです。それを、どのように聴き解いていくかが音楽鑑賞の醍醐味でもあります。木村氏の言葉たちは、聴く者たちの心の襞を突き破り、私たちの肉体にメタモルフォ―ゼしていくようです。