倉吉 アザレアのまち音楽祭
辺見康孝ヴァイオリン・コンサート

Harp 松村多嘉代
2013年6月19日(水)19:30〜 倉吉博物館玄関ホール 700円


 過去の演奏のご紹介
ヴァイオリン 辺見康孝 (第30回アザレアのまち音楽祭2012コンサートより)
♪ 美しきロスマリン(クライスラー) (wmaファイル 1.05MB 2分15秒)


第一部

@『春』より第1楽章/ヴィヴァルディ/X[iksa]
春がやってきた、小鳥は喜び囀りながら祝っている。小川のせせらぎ、風が優しく撫でる。春を告げる雷が轟音を立て黒い雲が空を覆う、そして嵐は去り小鳥は素晴らしい声で歌う。鳥の声をソロヴァイオリンが高らかにそして華やかにうたいあげる。

Aラ・フォリア/コレッリ/X[iksa]
フォリアとは、イベリア半島起源の舞曲のこと。コレッリは、1653年生まれで17、18世紀イタリアを代表する作曲家、ヴァイオリン奏者で、合奏協奏曲様式を確立した。

BセクエンツァVIII(ヴァイオリン・ソロ)/L.ベリオ
ルチャーノ・ベリオは1925年生まれのイタリアの作曲家。2003年に没したので今年没後10年のメモリアルイヤーとなる。彼の珠玉のソロ作品シリーズ『セクエンツァ』の第8番は現代のヴァイオリン・ソロ作品で最も重要なレパートリーの一つである。


第二部

@セクエンツァII(ハープ・ソロ)/L.ベリオ

Aカヴァレリア・ルスティカーナ』より間奏曲/マスカーニ/X[iksa]
マスカーニは、1863年生まれの、イタリアのオペラ作曲家、指揮者。

Bチャールダーシュ/モンティ/X[iksa]
モンティは、1868年生まれのイタリアの 作曲家である。郷里のナポリでヴァイオリンと作曲を学ぶ。1920年ごろ指揮者としてパリ に行き、同地でバレエやオペレッタをいくつか作曲した。

Cラ・カンパネラ/パガニーニ/X[iksa]
彼は、イタリアのヴァイオリン奏者、作曲家。生地ジェノバおよびパルマでヴァイオリンや作曲を学ぶ。幼少時から天才ぶりを発揮、10代なかばで北イタリア各地を演奏旅行し名声を獲得したが、1801年突然演奏活動をやめた。その後、波瀾に富んだ生活、名声、当時他に例をみない独特な演奏法により、多くの伝説的なエピソードを生んだ。


プロフィール

辺見康孝

(へんみ やすたか)Violin
 松江市生まれ。現代の作品を得意とし、独自の奏法を開発し従来の奏法では演奏不可能な作品もレパートリーとしている。また自ら作曲も行い、ダンサー、美術家、サウンド・デザイナー、舞台俳優などとのコラボレーションも行う。これまでにヨーロッパ諸国、オーストラリア、アメリカ合衆国、南アフリカ共和国、韓国、香港でも演奏活動を行っており、様々な国際芸術祭に招待されている。2001年より2年間はベルギーのアンサンブルChamp d'Actionのヴァイオリニスト、帰国後はnext mushroom promotionのヴァイオリニストとして精力的に演奏活動を行う他、ハーピスト松村多嘉代とのデュオX[iksa](イクサ)では新たな境地を開拓している。またアメリカ、スタンフォード大学などでの現代奏法についてのレクチャーは好評で、作曲家の創作活動に刺激を与え続けている。2004年にMegadisc(ベルギー)からリリースされたソロCD、X[iksa]のアルバムの他、多数のCD録音に参加している。2005年、next mushroom promotionとしてサントリー音楽財団より佐治敬三賞を受賞。
http://sun.ap.teacup.com/yashemmi/


松村多嘉代

(まつむら たかよ)Harp
大阪生まれ。3歳よりピアノを始める。相愛音楽教室、相愛高等学校音楽科を経て相愛大学音楽学部ピアノ専攻卒業。 大学卒業後にハープを始める。現在フリーランスハーピストとして、ソロ、オーケストラ、室内楽などで演奏活動を行う。妹・松村衣里とのハープデュオ・ファルファーレ(イタリア語で蝶々)でクラシック〜ポピュラーまで幅広いジャンルのレパートリーを持ち、フランス・アルル国際ハープフェスティバル、NHK FM「名曲リサイタル」、文化庁の子どものための優れた芸術体験事業をはじめ国内外の数多くのコンサートに出演。平城遷都1300年記念祝典では、天皇皇后両陛下ご臨席のもと、天平楽府のメンバーとして箜篌を演奏。音楽ホールでのクラシックコンサートはもとより、音楽鑑賞会、楽器解説やお話つきのステージには定評がある。また、ヴァイオリニスト辺見康孝とのデュオ X[iksa]で国内はもとよりオーストラリア、韓国、南アフリカ等において、2006年10月の初共演以来、これまで200回を超える公演を行っている。新作の委嘱初演などを積極的に行うほか自ら編曲も手掛け、ハープのための新たなレパートリーの開拓にも努めている。X[iksa]のアルバムの他、2009年にCD『眠れる森のファルファーレ』をリリース。
 http://gold.ap.teacup.com/farfalle/


ご案内

 辺見さんのヴァイオリンの伴奏が、ピアノからハープに代わって久しくなります。現在では、ハープとのコンビで「Xイクサ」を結成し、新しい音楽の模索を続けている最も先鋭的な演奏家だと思います。そのレパートリーは、バロックから現代音楽に至り、イクサとしてのアレンジを施した新作を持つなど、素晴らしい演奏活動を続けています。今回もまた、誰でもご存知の名曲を、ハープとのアンサンブルにアレンジして、これまでにない新しい音楽の喜びを奏でてくれるでしょう。「イクサ」の特出した素晴らしさは、現代の音楽でありながら、私たちになじみの薄い「現代音楽」を、見事なアレンジで料理し、初めて食べる得体のしれない音たちを、甘く、時には酸っぱく、そしてピリリと辛いディッシュにして聴かせる技は並みの演奏家ではありません。恒例になっている倉吉博物館玄関ホールの響きを十二分に計算した「イクサ」の演奏は稀にみる美味なのです。毎回満席となっていますが、まだお聴きになったことのない方には、是非ともお出かけいただき、その音楽に陶酔して頂きたいものとご案内いたします。