倉吉 アザレアのまち音楽祭
木村恵理ファゴット・コンサート

Piano 望月美希
2013年6月18日(火)19:30〜 倉吉交流プラザ 700円


 過去の演奏のご紹介
ファゴット 木村恵理 (第30回アザレアのまち音楽祭2012コンサートより)
♪ ただあこがれを知る者だけが 作品6-6(P. I. チャイコフスキー作曲)
 (wmaファイル 1.59MB 3分26秒)


第一部

@ファゴットとピアノのためのソナチネ/ A. タンスマン
 T. Allegro con moto
 U. Aria. Largo cantabile
 V. Scherzo. Molto vivace
タンスマンは、ポーランド出身のフランスの作曲家・ピアニスト。ユダヤ系。もっぱら新古典主義音楽の作曲様式を採っているが、近代フランス音楽に加えて、ポーランドやユダヤの民族音楽にも影響されている。

A「スペイン民謡組曲」から/M. ファリャ
 ムーア人の織物
 ナナ
 カンシオン
 ホタ
ファリャは、1876年生まれの、スペインの作曲家。晩年にフランコ政権を避けてアルゼンチンに亡命した。

B「12のスペイン舞曲集」Op.37-5/E. グラナドス
 アンダルーサ(祈り)
グラナドスは、1867年生まれの、スペインの作曲家。

C歌劇「カルメン」から/G. ビゼー
 花の歌
G. ビゼーは、1838年生まれのフランスの作曲家である。「カルメン」はその代表的なオペラ。

第二部
@ チェロとピアノのためのソナタ第3番 イ長調 Op.69/L. v. ベートーヴェン
 T. Allegro ma non tanto
 U. Scherzo. Allegro molto
 V. Adagio cantabile − Allegro vivace
この作品は、1808年に完成したベートーヴェン作曲のチェロとピアノのためのチェロソナタである。今回は、音域の近いファゴットで楽器様式を変えて演奏します。


プロフィール

木村 恵理

(きむら えり)Fagotto
 出雲市出身。島根大学卒業、同大学院修了。教育学部社会科研究室に在籍しながら数学も学び、大学院にて音楽に取り組む。ファゴットを吉田將、岡崎耕治、井上俊次、伊藤昇の各氏に、室内楽を手塚実氏に学ぶ。バッハとその周辺について丸山桂介氏の講義を受講中。国際教育音楽祭MMCJ 2009、2010で室内楽、オーケストラの研鑽を積み、LeipzigにてJ. M. Thome氏、MilanoにてO. Meana氏、Riva del GardaにてV. Zucchiatti氏のマスタークラスを受講。
 これまでに出雲室内管弦楽団とヴィヴァルディの、ミンクス室内オーケストラ、出雲フィルハーモニー交響楽団とモーツァルトのファゴット協奏曲を共演。2011年にはリサイタルを開催するなど、中国地方を中心に積極的な演奏活動を続けている。「アザレアのまち音楽祭」には2008年、2010年に続く出演。音楽を軸とした交流にも力を入れ、2008年、ベツレヘム(パレスチナ)での演奏を仲間とともに実現。ピアノの望月美希氏とはピアノとファゴットのデュオ「もちづきむら」としても活動中。出雲芸術アカデミー音楽院講師。出雲北陵高等学校音楽コース非常勤講師。出雲楽友協会音楽家会員。アザレア室内オーケストラ、アザレア・ミュージック・ファクトリー、ファゴット奏者。


望月 美希

(もちづき みき)Piano
 浜松市出身。信愛学園高等学校(現浜松学芸高等学校)音楽科卒業。ブルガリア国立ソフィア音楽アカデミーピアノ科・伴奏科卒業。K. ガネフ、J. ガネバ、本荘玲子、N. タドソン、武藤公子の各氏に師事。在学中にブルガリア各地のオーケストラと共演。94、96年には浜松でソロリサイタルを開く。98~03年にはカリフォルニア大学サンタバーバラ校、テクニオン大学、コネティカット大学で伴奏者及びコレペティトゥアとして活動。08年にはベツレヘムへ室内楽の演奏旅行を行う。近年は、出雲オペラ「カルメン」(07年)、「椿姫」(10年)、プラバ音楽祭「ぺらぺらオペラ・フィガロの結婚」(09年)などでコレペティトゥアを務めるほか、ピアノソロ、室内楽など、出雲および松江を中心に音楽活動を行っている。出雲芸術アカデミー音楽院講師。出雲楽友協会音楽家会員。


ご案内

 木村さんのファゴットは、非の打ちどころのない素晴らしいものです。その音色、メロディの作り方など音楽表現に必要な技術的な問題点は何も持っていません。プロ中のプロと言っていいでしょう。本来ファゴットは、ソロ楽器と言うよりアンサンブルの低音域を担当するものだと思います。ですから、ファゴットのソロ・コンサートを聴くチャンスは、アザレアのまち音楽祭を除けば、滅多にないでしょう。毎月発行されているクラシック音楽の開催情報紙(ぶらあぼ)を見ても、発見するのは難しいほどです。
 ところで、アザレアのまち音楽祭における木村さんは、最古参のお一人です。アザレア室内オーケストラのメンバーであり、ミュージック・ファクトリーに参加され、出演回数も20回以上になります。しかし、ファゴットのソロ・コンサートは、これまで数回ですので、まだお聴きになっていない方が多いと思います。ぜひとも、お聴きいただきたいと思います。一度聴けば、その柔らかな音で包み込まれる体験はどなたでもできます。ファゴットのオリジナル・ソロ曲は数えるほどしかありません。そこで、音域の近いチェロの名曲をファゴットで聴いたりできる特典もあります。今回は、ファゴットと言う材料様式にアレンジしたベートーヴェンやファリャなどの曲が演奏されます。どうぞお楽しみください。