倉吉 アザレアのまち音楽祭
ミニ・リサイタル・リレーコンサートC
西本江里ソプラノ・リサイタル

Piano 稲毛麻紀
2012年6月3日(日)19:00〜20:00 倉吉交流プラザ 700円


第一部
@ ミルテの花op.25より (Ruckert作詞/ R.Schumann作曲)
献呈
シューマンの26曲からなる歌曲集「ミルテの花」の第1曲で、クララとの結婚式の前日にクララに献呈された曲。クララへの愛情があふれんばかりに込められている。
A くるみの木( Mosen作詞/R.Schumann作曲)
くるみの花々に見守られながら、やわらかい風に包まれてまどろむ少女…可愛らしく優しい曲。
B はすの花(Heine作詞/R.Schumann作曲)
月夜の中に咲くはすの花がロマンティックに描かれている。
C ズライカの歌(Goethe作詞/R.Schumann作曲)
満ち足りた愛の幸せを歌うようで、遠く離れた恋人の愛情への不安や愛の渇望も感じられる作品。
D むこうむこう(三井ふたばこ 作詞/中田喜直作曲)
やさしく素直で、とても親しみやすい歌。
E こだまでしょうか(金子みすゞ作詞/中田喜直作曲)
金子みすずの可愛らしくみずみずしい詩に、あたたかなメロディを乗せた歌。
F ほしとたんぽぽ(金子みすゞ作詞/中田喜直作曲)
やさしさあふれる、あたたかな歌。


第二部
@ オペラ〈リナルド〉より(G.F. Handel作曲)
私を泣かせてください
「私を泣かせてください」(Lascia ch’io pianga) (アルミレーナのアリア)は、エルサレムのイスラーム側の魔法使いの囚われの身になったアルミレーナが、敵軍の王アルガンテの求愛されても愛するリナルドへの貞節を守るため「苛酷な運命に涙を流しましょう」と歌うアリアである。
A オペラ〈ジュリオ・チェーザレ(ジュリアス・シーザー)〉より(G.F. Handel作曲)
この胸に息のある限り
弟のエジプト王によって幽閉の身となったクレオパトラが、愛するシーザーが死んだと聞かされて、悲しみに打ちひしがれて歌うアリア。
B オペラ〈ボエーム〉より(G.Puccini作曲)
私の名はミミ
暗闇のなかで手が触れあい、恋に落ちた詩人・ロドルフォとお針子のミミ。ロドルフォに可愛らしく自己紹介をするミミのアリア。
C オペラ〈ルサルカ〉より(A.Dvo?ak作曲)
白銀の月よ
人間に恋をしてしまい、月に向かって切ない心の内を歌う、水の精ルサルカのアリア。


プロフィール

西本 江里

(にしもと えり)Soprano
 琴浦町出身。国立音楽大学音楽教育学科音楽教育専攻卒業。
 東京ミュージック&メディアアーツ尚美ディプロマ学科声楽専攻修了。
 在学中より合唱活動に精力的に取り組み、国立音楽大学女声合唱団ANGELICA、ガイアフィルハーモニッククワイア等に所属し、演奏会や レコーディング、 海外コンクールなどに参加。
 声楽を生原幸枝、瀬川武、蜂谷幸枝、ピアノ深澤美和、大原崇子、合唱指揮・指導法を松下耕の各氏に師事。
 ぐるーぷなーべ会員。シュトラーレン、Allieメンバー。


稲毛麻紀

(いなげ まき)Piano
  武蔵野音楽大学器楽科ピアノ専攻卒業後、お茶の水女子大大学院ピアノ演奏学講座修了。ピアノを新田恵理子、堺康馬、A.ウェーバージンケの各氏に師事。これまでアザレアのまち音楽祭のサロンコンサートやオープニング・コンサートのピアノ・コンチェルト等に出演。現在、合唱団のピアニスト、移動わらべ館童謡唱歌推進員、鳥取短期大学非常勤講師を務める。鳥取オペラ協会ピアニスト。


ご案内

 今年度のミニ・リサイタル・リレーは、アザレアのまち音楽祭に初お目見えの新人と、既にキャリアを積んだ方を4名ご出演いただきます。このリレーコンサートはリサイタル形式を採っていますが、規模が少しだけ小さいだけで、一般的なリサイタルとほぼ同じ内容です。ですから、それぞれの演奏家の皆さんを、じっくり聴いていただけるものと思います。
 まず、最初にご紹介するのは、村岡苑子さんです。私は、村岡さんのチェロを聴いたことがありませんが、これまでのキャリアは大学一年生とは思えないものがあります。澤和樹氏の弦楽合奏合宿に参加していたとのことですので、もしかしたら、トゥッティで聴いていたかもしれません。今回のプログラムは、カサドの無伴奏組曲を一部に持ってきて、二部にブラームスを配置すると言うオーソドックスではあるが、かなり刺激的なものに成っています。若き俊才が、どのような演奏を私たちに聴かせてくれるか、大いなる期待をし、素晴らしい楽興の時をもたらしてくれることを楽しみにしています。
 次にご紹介するのは、ピアニストとして既に活躍されている山本亜美さんです。山本さんは、倉吉市のリフレ・ミニコンサートの常連として、おおらかで闊達なピアノを聴かせていただいていますが、今回のプログラムはかなり大胆な構成になっています。アンコール・ピースと言われる誰でも知っている名曲の小品を、初っ端から並べ、いきなりリストの超絶技巧のプレリュードを聴かせていただくとは、若さあふれるものであり、好感が持たれます。そして二部ではしっとりしたプログラムで、聴く者を幽玄の世界に誘うものとなっています。大人の音楽を聴かせていただけるものと期待しています。
 木山さんは、これまで大阪に於いて活動されてきたクラリネット奏者です。現在は日野町にお住まいであり、関西と米子地区を主な活動拠点とされています。先日、米子市で初めてお会いしたのですが、とても華奢な雰囲気を漂わせた方のようでした。ソロの演奏はまだお聴きしていませんが、演奏会のキャリアはかなりある方ですので、期待できると思います。特に今回は2部で、関西での仲間と共にアンサンブルを聴かせていただけます。
 最後にご紹介しますのは、ソプラノの西本江里さんです。ソプラノと言うよりメゾ・ソプラノに近いではないかと思えるほど太い声の持ち主です。ですから、高音域での声に倍音が多く含まれており、力強さを持った響きがあります。リフレ・ミニコンサートにご出演いただき、その片鱗を聴かせていただきましたが、その可能性は大きいと感じています。今回は、一部に歌曲を、二部にオペラアリアをプログラムしていますが、聴きごたえのあるリサイタルになるものと楽しみにしています。

11:00〜12:00 @ 村岡苑子チェロ・リサイタル
14:00〜15:00 A 山本亜美ピアノ・リサイタル
16:00〜17:00 B 木山亮子クラリネット・リサイタル
19:00〜20:00 C 西本江里ソプラノ・リサイタル