倉吉 アザレアのまち音楽祭
眞家利恵ヴァイオリン・ヴィオラ・コンサート

Piano 新田恵理子
2012年5月20日(日)14:00〜 倉吉交流プラザ 700円


 過去の演奏のご紹介
ヴァイオリン 眞家利恵 (第29回アザレアのまち音楽祭2011コンサートより)
♪ ベートーヴェン作曲ヴァイオリンソナタ第5番Op.24 (wmaファイル 1.39MB 3分)


第一部
@ アリオーソ (ヴィオラ)(ヨハン・セバスチャン・バッハ作曲)
「アリオーソ」の名前で親しまれている、チェンバロ協奏曲第5番ヘ短調(BWV 1056)の第2楽章(ラルゴ)。その甘美な旋律は親しみ深く、ヴィオラやチェロ、ピアノなど、様々な楽器によって演奏されている。
A ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ第2番(ヨハン・セバスチャン・バッハ作曲)
「緩−急−緩−急」という教会ソナタの形式。
第一楽章:8分の6拍子、イ長調。柔らかく穏やかな楽章。
第二楽章:4分の3拍子、イ長調。活発で躍動感のある楽章。
第三楽章:4分の4拍子、嬰ヘ短調。物思いにふけるような、どこか物悲しげな表情を見せる楽章。
第四楽章:4分の3拍子、イ長調。前の楽章から雰囲気が変わり、明るく朗らかな楽章。

第二部
@ 小組曲(クロード・アシル・ドビュッシー作曲)
1.小舟にて  2.行列  3.メヌエット  4.バレエ (ヴィオラ)
クロード・ドビュッシー作曲のピアノ4手連弾のための組曲。後にアンリ・ビュッセルによって管弦楽曲に編曲されているほか、様々な楽器のための編曲がなされている。
1.小舟にて Andantino ト長調、6/8
全体的に落ち着いた優雅な曲調。波のような分散和音の上を、ゆるやかな旋律が優雅に流れる。
2.行列  Moderato ホ長調、4/4、演奏時間約3分。
木管楽器による躍動的な主部から始まりと、装飾と強弱のコントラストが特徴的な中間部(Scherzando)から成る。
3.メヌエット Moderatoト長調、3/4
短い序奏の後、ルイ14世時代を思わせるシンプルなメヌエットの旋律が奏でられる。1882年に作曲された歌曲「艶なる宴」(作曲家による同名の歌曲集とは別)の旋律が転用されている、優雅な舞曲。
4.バレエ Allegro giusto ニ長調、2/4 - 3/8
全体として生き生きとした曲調で、途中から、ワルツの拍子とテンポになり、最後は色彩的で壮大な終わり方をする。教会的旋法や全音音階など、後の作風に通ずる部分も見え隠れしている。
A 創作主題による華麗なる変奏曲op.15 (ヴァイオリン)(ヘンリク・ヴィエニアフスキー作曲)
ヘンリク・ヴィエニャフスキ(ヴィエニアフスキー,Henryk Wieniawski, 1835年7月10日 - 1880年3月31日)はポーランドのヴァイオリニスト・作曲家。ルブリン出身。驚異的な技巧と情熱による華麗な演奏が知られ、その作品もまたスラヴ的情緒と名人芸的要素により今日なお愛される。この作品もまた、熱情を帯びた華やかさを持つ。


プロフィール

眞家利恵

(しんか りえ) Violin
 東京生まれ。東京芸術大学音楽学部附属音楽高等学校卒、東京芸術大学音楽学部卒、東京芸術大学修士課程修了。ヴァイオリン、ヴィオラを兎束俊之、百武由紀、故白尾偕子、深井碵章、タッソー・アダモプロス、タベア・ツイマーマンに師事。在学中よりNHK交響楽団をはじめ多数のオーケストラ、室内楽、ソロ活動に幅広く参加。オーケストラアンサンブル金沢に在籍。国立音楽大学、フェリス女学院で後進の指導にもあたる。現在は米子市に在住しヴァイオリン、ヴィオラ個人指導。ヤマハパルス米子楽器社ヴァイオリン、ヴィオラ講師。鳥取県立米子東高校弦楽部講師。島根県立松江北高校弦楽同好会講師。いずも音楽コンクール弦楽器部門審査員。米子ジュニア・ストリングオーケストラ、米子ユースオーケストラ指導部員。

新田恵理子

(にった えりこ)Piano
 武蔵野音楽大学音楽学部器楽科ピアノ専攻卒業 倉吉市在住。ピアノを故西岡光夫、長井充、徳川愛子、福井直敬、西川秀人の各氏に師事する。ソロリサイタル、室内楽、声楽・器楽の伴奏など、各地で幅広い演奏活動を行なっている。内外のオーケストラとの共演も数多く、そのうち、ザルツブルク室内オーケストラ、下北山弦楽オーケストラとのライブ録音が、カウベルホールよりCDリリースされている。後進の育成にも力を注ぎ、各地で門下出身の若手ピアニストが活躍している。全日本ピアノ指導者協会正会員、同鳥取県支部事務局、鳥取オペラ協会ピアニスト。ハーモニッシェの会主宰。


ご案内

 眞家利恵氏のヴァイオリンは、しっかりしたボーイング(弓で弦を鳴らす)が定評です。音楽作りの構成法も、理路整然とした演奏が力強く、聴く者の心をぐいぐいと引っ張っていく心強さを感じます。むしろ強引とも取れる音楽づくりの主導性が、快感を持って聴く事が許される稀な存在です。東京藝大で専攻したのはヴィオラであり、プロ・オーケストラでもヴィオラを担当していたのですから、ヴィオラ音楽の演奏は秀逸です。
 今回の公演では、鳥取県を代表するピアニスト「新田恵理子氏」がパートナーを務め、更に緊張感のある演奏が期待されます。
 第一部では、バッハの小品をヴィオラで、そしてソナタをヴァイオリンで聴かせていただけます。これらの曲は、まさに眞家氏のお得意とされるものであり、何か大切なバッハのメッセージを私たちに届けてくれることでしょう。第2部はドビュッシーの小組曲を、ヴァイオリンへの編曲版で演奏していただきます。そして、最後には超絶技巧で知られたヴィエニアフスキー作曲のヴァリエーションが演奏されます。毎回の感想に、ずっと聴きつづけていたいとの要請が強くあり、今年の月例コンサートのリサイタルシリーズ(12/9倉吉未来中心小ホール)に登場します。どうぞご期待ください。