倉吉 アザレアのまち音楽祭
平野弘子ソプラノ・コンサート

Piano 森 康子
2011年5月20日(金)19:30〜 倉吉交流プラザ 700円


第一部
@愛はどこにいても(J.W. ゲーテ作詞/F. シューベルト作曲)
ゲーテの台本に基づいた全3幕の歌劇歌劇「ヴィラ・ベッラのクラウディーネ」の中のアリエッタ。1815年作曲。愛はどこにいても」で始まるが、その続きは「あるけれども」と続き、ひっそりと隠れてなかなか見つからない「誠実」こそ求めるべき、という内容の歌。

A月によせて (L.C.H. ヘルティ作詞・F. シューベルト作曲)
シューベルトは「月によせて」という歌曲を3曲作成しており、これはヘルティの詩によるもの。
叙情あふれる月夜の風景が見える作品。

B秘密 (J.W. ゲーテ作詞/F. シューベルト作曲)
1821年作曲。恋人同士の、秘密の幸福な約束を歌う。

C君こそはいこい (F. リュッケルト作詞/F. シューベルト作曲)
君は私の憩い、私を君の光で輝かせてほしい…と歌う、やさしい愛の香りが漂ってくる曲。

Dガニュメデス (J.W. ゲーテ作詞/F. シューベルト作曲)
ギリシャ神話に登場する少年ガニュメデスと大神ゼウスのエピソードに由来。喜びに満ちた春の情景から、愛の喜び、そしてピアノが模す夜鶯の声をへて、高みに上り神と自然の中に溶け込みたいという少年の心を、鮮やかに表現している。

E隠棲 (E. メリケ作詞/H. ヴォルフ作曲)
フーゴー・ヴォルフの作曲した「メーリケ歌曲集」の12番目に収められた歌曲。自分の中に湧き出てくる、自分自身もわからない感情の様々な高まり、人の世と関係を絶った隠者ゆえの悲しみがうたわれ、せりあがってくる喜びの思いとともに曲はクライマックスを迎え、最後に冒頭の呼びかけがもう一度歌われ、静かに曲を閉じる。

F小さなものさえ (P. ヘイゼ作詞/H. ヴォルフ作曲)
「イタリア歌曲集」(「イタリアの歌本」)のモットーのように第1曲に置かれている。小さいものへの讃美というのはもっと幅を広げて考えれば、大規模な交響曲やオペラと対照的な、リートというミニアチュールの世界に対するヴォルフの主張が込められているのかもしれない。

G春だ! (E. メリケ作詞/H. ヴォルフ作曲)
「メーリケ歌曲集」より。生き生きとした、春に対する呼びかけが歌われ、春を迎える喜びにあふれた曲。

第二部
中田喜直童謡曲集
中田 喜直(なかだ よしなお、1923年(大正12年)8月1日 - 2000年(平成12年)5月3日)は、日本の作曲家。『ちいさい秋みつけた』や『めだかの学校』『夏の思い出』など、今日も小中学校の音楽の時間で歌い継がれている数々の楽曲を作曲した、日本における20世紀を代表する作曲家の一人である。亡くなるまでに書かれた作品は3000近くといわれており、その全貌はまだ明らかになっていない。校歌や社歌・自治体のための歌も少なくない。

@もりのよあけ (与田準一作詞)
Aもんしろ蝶々のゆうびんやさん(サトウハチロー作詞)
Bきんきんきんぎょ(小林純一作詞)
Cはなのおくにのきしゃぽっぽ(小林純一作詞)
D夕方のおかあさん(サトウハチロー作詞)
E豆っこうち(結城ふじお作詞)
Fお月さんとぼうや(サトウハチロー作詞)
歌曲集「四季の歌」(畑中良輔作詞/中田喜直作曲)
@ 春の歌
A 夏の歌
B 秋の歌
C 冬の歌


プロフィール

平野弘子

((ひらの ひろこ)Soprano
東京芸術大学音楽学部声楽科卒業。同年、NHK声楽オーディション合格。1969〜1972年ジュリアード音楽院H.J.ハインツ氏に師事。帰国後鳥取市に在住。以来、ソロ・リサイタル、ジョイント・コンサートなど多種のコンサートに出演。1998年からアザレアのまち音楽祭、鳥取県の音楽家たちコンサート及び山陰の名手たちコンサートに継続出演。2004年カウベルホール・ニューイヤー・コンサートでヨハン・シュトラウス・アンサンブルと共演。鳥取及び倉吉(百花堂)声楽教室、コールおもかげ等、後進の育成指導を続けている。鳥取市文化賞受賞。日本演奏連盟、日本声楽発声学会、鳥取ゾリステン会員。

森 康子

(もり やすこ)Piano
フェリス女子短期大学音楽科卒業。同大学専攻科修了。1984〜86年ジュリアード音楽院コバリック女史に師事。その後、様々なコンサート活動に参加。1992年以来、平野弘子氏の伴奏者、鳥取女声合唱団ピアニストとして活躍。故青山三郎、由谷絢子、山田早苗、平賀寿子の各氏に師事。


ご案内

 鳥取県では、これまで沢山の声楽家を輩出してきましたが、その中でも平野氏ほど地元で活躍する声楽家を育てて来た方はいません。鳥取県に在住し、声楽教室・合唱団の指導など地道な活動を続け声楽の発展に貢献されてきました。