寺内智子ソプラノ・コンサート

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プレゼンター:倉吉シティーホテル

2006年5月16日(火)
会場:倉吉交流プラザ視聴覚ホール
午後7:30  700円

ピアノ/新田恵理子

プログラム
第一部
@待ちぼうけ/北原白秋作詞・山田耕作作曲
Aかやの木山の/北原白秋作詞・山田耕作作曲
B赤とんぼ/三木露風作詞・山田耕作作曲
C曼珠沙華/北原白秋作詞・山田耕作作曲
D「風に寄せてうたへる春のうた」山田耕作作曲・三木露風作詞
E T.青き臥床をわれ飾る
F U.君がため織る綾錦
G V.光に顫ひ 日は舞へる
H W.たたへよ、しらべよ、歌ひつれよ
I約束/前田憲男作曲
オペラ「夕鶴」より/木下順二作詞・團伊玖磨作曲
J私の大事な与ひょう

第二部
Mナイチンゲール/アラビエフ作曲
Nわが母の教え給ひし歌/ドヴォルザーク作曲
Oサマータイム/ガーシュイン作曲
Pオペラ「ホフマン物語」より/オッフェンバッハ作曲
 「オリンピアの唄」
Qオペラ「セミラーミデ」より/ロッシーニ作曲
 「麗しき光」

【プロフィール】
寺内智子(てらうち ともこ)
 大阪音楽大学音楽学部声楽科卒業。同専攻科終了。声楽を天野春美、E・ラッティ各氏に師事。関西二期会研究生を経て、1998年イタリアへ留学。M・フェラーロ氏によるマスタークラス受講。イタリアにてオペラ「ラ・ボエーム」ミミ役、「カプレーティ家とモンテッキ家」ジュリエッタ役を歌い好評を得る。帰国後も、神戸アーバンオペラ「フィガロの結婚」スザンナ役をはじめ「愛の妙薬」「カルメン」「魔笛」「ポラーノの広場」「沈黙」などのオペラに出演。第29回イタリア声楽コンコルソ金賞、第20回飯塚新人音楽コンクール大賞、第12回ABC新人オーディション最優秀賞を受賞し外山雄三指揮、大阪フィルハーモニー交響楽団と共演。第16回宝塚ベガ音楽コンクール第2位、神戸灘ライオンズクラブ音楽賞、鳥取県声楽オーディション県知事賞等受賞。2005年、山陰の名手たちコンサートに出演。2006年、鳥取県知事賞受賞者コンサートで関西フィルハーモニー交響楽団と共演。関西二期会、鳥取オペラ協会 会員。鳥取県立鳥取東高等学校非常勤講師。
 


【ご紹介】
寺内智子さんの名前を始めて耳にしたのは、5〜6年前だったように記憶しています。当時、国民文化祭とっとり2002のオペラ公演で、プリマを探していたのです。そこで、オペラ公演のためにオーディションを行い、主役のファゼーロ(オペラ「ポラーノの広場」)を受験する方が登場した瞬間の、ただならぬ佇まいに身を震わせたのを思い出します。ステージに登場した時からすっかり役になりきっていたのです。その人こそが、今や鳥取県の音楽界に旋風を巻き起こしているソプラノ「寺内智子氏」だったのです。
実は、全国区で活躍している演出家の「中村敬一氏」から、「関西から巧いソプラノが鳥取に嫁いでいるよ」と知らされてはいたのですが、その声を聴いたことがなかったのです。オーディション会場で、こちらが用意した伴奏者(新田恵理子氏)が妙に興奮していたのです。話を聞いてみると、気安く引き受けたが、リハーサルで自分の伴奏能力をはるかに超えている事が分かり、こっそり練習をしていたとのことだったのです。こともあろうに、県内のトップ・ピアニストをうろたえさせるソプラノに興味百倍だったのです。いよいよ、オーディションで自由曲の「ルチア」のアリアと課題曲「ポラーノの広場」からの曲を聴いたのですが、役の性格とそのシーンの状況判断の的確さは、全くプロの歌唱であったのです。澄み切った高音の伸びやかさ、ドラマティックに語りかける中音域での艶やかで粘りのある声に、すっかり魅了されました。
オペラ練習がスタートすると、開始時間前より黙々と準備体操を始める。その姿を見て他のソリストたちが真似ていく。寺内氏のプロフェッショナルとしての姿勢が、鳥取オペラの同人に与えた影響は、計り知れないものがありました。勿論オペラ公演は、全国的な評価を得て大成功でした。
寺内氏の、その後の活躍は枚挙に暇がないのですが、なんと言っても大阪で開催された第12回ABC新人オーディションで最優秀賞を獲得されたことです。その披露コンサートをザ・シンフォニーホールで聴きましたが、堂を揺るがす大オーケストラをバックに、凛として歌いきる姿は感動的でした。翌年には鳥取県声楽オーディションにおいて、文句なく鳥取県知事賞を受賞されました。今年の2月には、鳥取県民会館で、これまでの受賞者披露コンサートが行われ、関西フィルハーモニーとの共演が話題になりました。
それにしても寺内氏は、子育てと平行しながら家業を支え、演奏活動もこなすというスーパー主婦を実践中です。正に芸術を生きるという見事さを、今回のコンサートで再びお楽しみいただき、拍手喝さいしていただけるものと、期待しています。